2016/12/10 02:16 午前

第2回東京ドイツゲーム賞、大賞決定。

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  • 2016/12/06 08:59 午後
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2015年末に開催を発表し、まる1年にわたって審査を続けてまいりました「第2回東京ドイツゲーム賞」、先日全ての行程を終了しました。
結果は以下の通りです。

大賞:「グラバー」
テンデイズゲームズ特別賞:「BAG-GAI」「陰陽道」
ニューゲームズオーダー特別賞:「探偵稼業」「パトロネージュ」
審査員特別賞:「六次化農村」

以上、6作品の受賞となりました。
おめでとうございます!

応募いただいた皆様に、心より御礼申し上げます。
有難うございました。

最終審査の協議については、以下の動画にてご覧ください。
https://youtu.be/510RkTvMEuE

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大賞は、赤瀬よぐさん作の「グラバー」となりました。素晴らしかったです!
シンプルかつ楽しく、ちょっと悪い交渉システムを持ち込んだ、心技体整った爽やかな1時間級ボードゲーム。
歴史上の人物が織りなす展開はリズム抜群で心地よく、これはもう、全員絶賛でした。

そして各賞は…、良い物が多すぎて、決められなかった結果、計5作もの選出となりました。
ニューゲームズオーダー特別賞は私の一存で2作出させていただきました。
「探偵稼業」は第一回「曼荼羅」に続き麻生忠詞さんの作品。軽量級カードゲームです。連続受賞!
「パトロネージュ」はTCG的な文脈に通ずる1時間級のカードゲーム。最早貫禄すら漂わせるような作品でした。

テンデイズゲームズ特別賞は、特に「陰陽道」は、何と最終審査に残っていないのに受賞!
切れ味鋭いカードゲーム「BAG-GAI」とあわせ、テンデイズゲームズのタナカマ店長から近々ご講評をいただけることになっています。

審査員特別賞は、特に沢田が強く推した結果「六次化農村」の受賞となりました。
限られた期間で、ここまでの長時間ボードゲームを面白い領域に到達させたご苦労に脱帽です。タナカマさんも私も全く異論はありませんでした。

受賞という形にはならなかったものを含め、特に最終審査に残ったもの、さらに惜しくも最終に残らなかったものは「基本的には全部素晴らしい」という、
口うるさめであることを自覚している私達としては例外的な、大豊作の状況でした。
動画でも繰り返し申しておりますが、「力作」という言葉では足りない程の、力溢れる強豪揃いの応募作から唸りながら選んだ、苦渋の最終結果です。

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http://www.b2fgames.com/article.php?s...6145821228
↑第2回開催にあたってのブログのエントリがこちらです。

http://www.b2fgames.com/article.php?s...7040819494
↑さらに遡って、第1回開催時のエントリも一応。

私が叫びまわってるあの動画をご覧いただければ多少伝わるものもあるかと存じますが。
第2回開催時に私「枯山水みたいな凄いことが、もう一度起きるようなこと、あるかもしれないじゃないか!」と申し上げました。
自分がゲームを作るわけではないですから、極めて無責任な発言だと我ながら思いますが、

…凄いこと、起きたぞおおおおお!

痛快なほど。終わってみると何を案じていたのかと思うほど、僕らバカだったなあと思うほど。
応募していただいた皆様の情熱と創意で、予想を遥かに超えて、素晴らしい第二回東京ドイツゲーム賞となりました。
面白いゲーム、こんな一気に来るかぁ!?と。

…とまあ、そういうことを、今は私たち審査員一同だけが知っている。もどかしい状況です。
第一回を終えた時の、枯山水と曼荼羅を自分たちが預かった時もそうでした。
そんな、見も知らないゲームの数々を面白い面白いと絶賛された所で、こっちは全く面白くないぞ!という皆様に向けてのこと。
それが大切だと、ひしひしと感じております。

第一回では最終発表のその日に、「枯山水」「曼荼羅」は出す、商品化すると明言致しました。
皆様に遊んでもらう所まで持っていくのが自分達の役割だと。でも、今回は流石にもう、多すぎるのよ!

…ただ、どうしても、まとめて何とかしたい。何とかしたいです!心の底からそう思っている!!
ですので、お時間をいただければ幸いです。
ゲームマーケットでバザリとキャント・ストップ出して、2016年を締めくくって、1月には品切れしている枯山水を再入荷して。その向こうで!
そこまで乗り越えてから!
またお話ししたいと思います。

本日は発表まで。有難うございました!

シド・サクソンのダイスゲーム「キャント・ストップ」をゲームマーケットで販売します。

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  • 2016/12/02 10:33 午後
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さてGM新製品、もう1つは。こっちは良いんじゃないでしょうか、「言わずと知れた」で!
シド・サクソンの代表作、の1つ、「キャント・ストップ」の日本語版を発売します。
(「アクワイア」があるので「の1つ」ですね)

https://boardgamegeek.com/boardgame/41/cant-stop

アートワークはこちらもママダユースケさんです。希望小売価格は税込3240円(税抜3000円)です。
ゲームマーケットでは3200円で発売します。

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ということで、もう1つの新製品はまさかの大物、「キャント・ストップ」の日本語版。ダイスゲームのクラシックですねえ。
これは店頭のアンケートでも、「バザリ」より随分知名度が高かったです。

いやあ。急転直下のリリース。我ながら驚いてます。
というのも、バザリとは対照的に、このキャント・ストップについては、具体的に出版計画が始まったのはつい先々月、10月のことだったのです(笑)。

元々「キャント・ストップ」はニューゲームズオーダーでも英語版を卸で取り扱いしていたのですが、ここの所は入荷が難しくなっていました。
そうなるとどうにかして日本語版を出したい、と考えてはいたものの、シド・サクソンが故人であることから現在の権利の所在が確認し難く、
「絶対出したいゲームの1つ」と常にリストに載せていながらも、懸案となっていたゲームでした。

というところだったのですが、さる10月初旬、メビウスゲームズの能勢さんから突然のお電話をいただいたのです。

「吉田さん、ニューゲームズオーダーさんでキャント・ストップを出したいって以前仰ってましたよね」
「はい、そう言えば以前お話したことありましたね…」
「実はメビウスで今キャント・ストップの日本語版誘われてるんだけど、良かったらニューゲームズオーダーさんで出されますか?」
「…えっ!!はい!勿論!出したいです!」

…あるんですか、そういうパターン!!というまさに青天の霹靂でございまして、実際メビウスおやじさんこと能勢さんには、
名作の日本語版出版について折に触れてご相談させていただいたり、ご助言いただいたりとお世話になっているのですが、
依然伺った際「基本的な名作は遊べるようにしていきたいですよね…」という話題の中でキャント・ストップの名前を私が挙げたことがあったのです。
そのことを覚えていただいていたのも嬉しかったのですが、メビウスゲームズさんにあったオファーをこちらにお譲りいただく形とは、、ホントに願ってもなく。恐縮です!

ということで、「ウミガメの島」のドイツ語版等を出しているフランヨス社をご紹介いただけました。
すると今度はフランヨス社のフランツさんが、

「アートワークもコンポーネントも価格も、諸々自由でいいよ」

というこれまたあり得ないほどやり易い条件でオファーいただきまして、
2時間考えたのち、こちらのオリジナルアートワークで作らせていただきたい旨返答しました(これが10月中旬)。

と言うのも、このなかなか無い、諸々破格の好条件を前にして、「これ、上手くいったら秋ゲームマーケットで、速攻出せないか?」
という、「契約2か月後発売」という計画が心に生じたからです。

・箱…タチキタプリント(http://tachikita.jimdo.com/)
・駒、サイコロ…駒のタチキタ(https://komatachi.thebase.in/)
・ボード…これもタチキタプリント
・アートワーク…ママダさん
・ルール…自前翻訳タチキタ印刷
・セットアップ…こうなりゃあとは気合で

…できるんじゃないだろうか。
ということで物は試し、バザリを脱稿していただいた直後のママダさんに、

「実はキャント・ストップも契約取れてしまいまして、ご執筆お願いできますか?10月いっぱいで」
という厚かましーいお願いをしてみたところ、いつもの通り飄々と「何とか、やってみます」とご快諾をいただけました。
折からテンデイズゲームズさんの「四人の容疑者」が話題になっていた所だったので、
「これは凄い、ママダ無双だ」とわくわくしながら待っていたら、様々なパターン(元版準拠の登山モチーフ、ラベンスバーガー版のハイウェイのもの等々)
のご提案をいただきました。数々ある中からご覧のようなパッケージとなったのは、自分が個人的にラベンス版に愛着があったこともありますが、
今までママダさんにお描きいただいたニューゲームズオーダーのボードゲームとの差別化もあり、またアスモデ社からでている版との差別化の意味もあります。
(そろそろママダさんのメインのタッチのアートワークでゲーム出したいね!という話もありました)



ボードは検討の末、「曼荼羅」と同じく布を採用しています。駒については上記の通り「駒のタチキタ」のディスクとポーンを用いています。箱もいわゆるNGOサイズ。
さらりとシンプルな仕上がりとなっていますが、元よりそれに合ったゲームですし、アートワークはママダさんだし、いいのではないでしょうか!
いやー、ホントに間に合うよゲームマーケット。
ゲーム内容は!ググって下さい(笑)!(ホントは程なくウェブサイトにルールをアップしますので、そちらをご覧ください)

というのも、本日優先的にここでお話したいのはNGO関が担当しているゲームマーケット用の企画のお話だからです。
かつては枯山水初版の石を延々と塗装し、最近だとフードチェーンマグネイトのカード立てなどを作っていた関ですが、
今回「ゲームマーケットでバザリとかキャント・ストップを買った人に何かお礼をあげたいですよね」ということを言っていて、
しばらくしたらこんな物を作っていました。



通称、ママダシャドウ駒。パッケージの人影たちを、手番用のポーン3個の代わりに使えるようにということです。



手前味噌ですがちょっと良いかもしれません。これはこれで、いくらか彩りが加わるのではないでしょうか。
こちらを3個セットで、ゲームマーケット会場で「バザリ」「キャント・ストップ」両方を買っていただいた方に差し上げよう、ということになりました。
最近ニューゲームズオーダーは色々機材導入して製造の実験をしてまして、その一環で最近来たレーザー加工機がこんな所で役に立つとは。

ええ、ゲームマーケットまで十日を切った現在、関が日夜レーザーでシャドウ駒を生み出しています。
ということでできる限りたくさん用意致しますが、配布は先着とさせていただきます。関が急ピッチで製造していますので、多分当日いっぱい大丈夫だと思いますが、
確実にもらっときたいぞという方は昼過ぎ位までにおいでいただければ幸いです。


と、いうことです。申し上げた通り、この12月、ゲームマーケット、ニューゲームズオーダーは勝負を賭けております。
ここは一つ、是非!ゲームマーケットでバザリとキャント・ストップをお求めいただいて、関のGM土産もお持ちいただければ幸いです。
この2つで、僕らの未来を占います(笑)。結果はわからない。やれる限りはやったのさ!
あとは皆様と会場で、お会いできるのを楽しみにしたいと思います。よろしくお願い致します!

ゲームマーケットで、ラインハルト・シュタウペの代表作、「バザリ」を発売します。

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  • 2016/12/02 07:23 午後
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ゲームマーケットのニューゲームズオーダー新製品、第一弾はこちら「バザリ」です。

http://www.newgamesorder.jp/games/basari
https://boardgamegeek.com/boardgame/14/basari

アートワークは日本語化にあたり一新しています。ご担当はさまよえるオランダ人に続き、ママダユースケさんです。
希望小売価格は税込3780円(税抜3500円)です。ゲームマーケットでは3700円で販売します。

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さーて。バザリです。バザリをぉぉお、出せます!ようやく!

とまあ、つい先日までこのまま「言わずと知れた、あの!」というテンションでお送りしようと思ってましたしそれでいいと思ってたんですが、
ど~も店頭で最近のお客様に聞いてみると、ご存じない方、多い!
「ラー知ってますか?」「はい、やったことあります」「持ってます、面白いですよね!」
「じゃあバザリは知ってますか?」「…初耳です」


そうなのね…。これが時の流れ。


何でラーを持ち出すかというと、どちらも1998年ごろに発表された作品で、自分たちがボードゲームを盛んに遊んだ頃の、思い出のゲームだからです。
そして、私の認識の限りでは、その頃の愛好者界隈で、ラーとバザリの存在感は同等のものだったように記憶しています。
ここらへんで、「え、バザリはずっと鉄板でしょ?」という反応を示している古ゲーマーの皆さんの声が聞こえてきそうですが、残念ながら勘違いみたいです!
入手難になって久しいからか、結構みんな忘れちゃってます!
(あと入手難になって「から」国内でボードゲーマーが急増した、というのもあるのかもしれません)
ただね。知らない人が増えたからってゲームがつまらなくなるわけじゃないのよ!

ラインハルト・シュタウペというと、何といってもまずはバザリですが、ニューゲームズオーダーでいうと「ザ・バクダン」、
それから取り扱い一旦終了しちゃってますが思い入れ深い「ダビデとゴリアテ」「ハバナ」等の作者です。
あと最近だとメビウスさん取り扱いでしたが「二枚目が好き(3は多すぎる)」とか。あとこれは昔だけど「シット」とか…あ、「Xニムト」の共作もやっている!
と、代表作共々シュタウペの知名度も若干下がっているのではないかと懸念してガンガン作品挙げちゃってますが。
子供用ゲームも数多く作り、編集者としても長年働いている彼の作品の中でも、「バザリ」は気軽で遊び易く、それでいて遊び応えありで、
「これぞドイツボードゲーム」というべき、ホントしみじみと、良いゲームです。ルールもシンプル、時間も45分。
手垢のついたような売り文句になっちゃいますが、本当に「ちょうどいい」。

実は日本語版出版に着手したのは2014年の春だったのですが、コンタクトした際シュタウペ本人から「バザリはカードゲーム版出すから」
と言って断られ、諦めきれず「しばらく経ったらまた連絡するから!絶対ボードゲーム版で出したいから!」と食い下がり、2016年になってようやくOKをもらったのです。
作者から直々に断られた時には一同本気で頭抱え、軽く心折れかけましたが、諦めなくてよかったです(笑)。
時間もかかりましたが、先月海外での製造が完了し、倉庫で受け取りました。


↑もちろん一部。

うん…、毎度のごとく内容の説明をしていませんね(笑)。
ニューゲームズオーダーのウェブサイトにルールをUPしているので、「初耳だけど気になるぞ!」というお目の高い皆様は、是非ご覧ください。
宝石商になって、市場をめぐって取引し、赤黄緑青の四色の宝石をたくさん集めてお金を稼ぐ「バッティング+交渉」のゲームです。



(そう、トイバーの「貴族のつとめ」なんかにも近い…とかは古ゲーマー向けの余計な一言ですが)
日本語版にあたっての変更点と言えば2つで、

・カードゲーム版のルールも取り入れて、従来の4人までではなく、5人まで遊べるようになった


↑5人プレイ時のみの4枚目のアクションタイルを追加

・4色の宝石の形を全部変えて、見栄えがちょっと贅沢に


↑華やかさ、と視認性もちょっとプラス?

とまあそこらへんでしょうか!
あと3780円は、過去に流通していた際以上にお求めやすくなっているかと存じます。
箱サイズはいつもの通り、モダンアートやラーと同じ底面のサイズです。
(厚みはモダンアート以上オランダ人未満です)


さて。これは私事ですが、今回のバザリ、フェレータ以来で上手いことできた日本語版ではないかなと個人的に感じています。
今まで遊んだことのなかった、最近新たにボードゲームの魅力を知った皆様に、是非遊んでいただきたいです。
「当然元版持ってるよ」「ドイツ語版も英語版も持ってるよ」という古くからの愛好者の皆様も、よろしければ久しぶりに取り出していただければ幸いです。
僕も久しぶりにこの前やったんですが、改めて、やっぱり、面白かったです。皆様是非この機会に「バザリ」、よろしくお願い致しまーす。

ニューゲームズオーダー、2017年に向けて。

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  • 2016/12/02 03:30 午後
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いや~、もう12月!2016年を締めくくる秋ゲームマーケットまであと10日となりましたねえ。
本当に11月は激動で、先日のAmazonさんとの取引のお話をしてからもしばらく間が空いてしまいましたが。

「 ニューゲームズオーダーの継続の為の収益力増強、新たな体制構築の必要性」

という項目についてお話する。ということを申し上げたままになっていました。
次回ゲームマーケットでの出し物についてもここに来て何とか目鼻が付きましたので、こちらのBlogも再起動したいと思います。

さて、この話題については10月にも触れていました。

http://www.b2fgames.com/article.php?s...7181428576

2016年というのは私達にとって記念すべき年になったと感じています。
2012年から(構想だけでいうとさらに前から)構想した「良いボードゲームを50作継続供給する」というスローガンについて、
達成したと言ってよい状況に到達しつつあるからです。しかしながら私達は現在、そんな感慨にふける余裕は全く無い状況です(笑)。

「100作はどう考えても不可能だから(それも滅茶苦茶大変そうだけど)50作を目標に据えよう」という2012年のスタート、今思っても絶妙だったなと。
ええ、50作継続供給という基準、私共にとり「ぎりぎり可能だけど滅茶苦茶ヤバい」ものだったことを今実感しています(笑)。
シンプルな話です。お金がたくさん必要だからです!

先日、好評につき品切れしていたコヨーテ、フェレータを再入荷、販売再開しました。
フードチェーンマグネイトも、部数は限られますが、一般販売を開始しました。
契約期間の終了という理由からフォーセールやロール・スルー・ジ・エイジズといったところがラインナップから去った側面はあるのですが、
現在のニューゲームズオーダーラインナップ、残る品切れは実質1つ。枯山水です。
年初には4000部あったはずの枯山水はまたも売り切れ、私共は9月から再生産に着手しました。
普段から熱心にボードゲームを遊ばれている皆様のご認識では「枯山水って2014年に出て、2015年に流行ったゲームでしょ」
という感じかもしれませんが、実の所、ニューゲームズオーダーの全てのゲームの中で、枯山水は未だに最もたくさん売れるゲームです。
実際多くのお店で現在売り切れており、また年末に向け入荷したいという多くのオファーに対し(2年連続で)お答えできず、
ご迷惑をおかけしています。

そんな大黒柱の枯山水なのですが、悩みの種になっているのが「現在のクオリティと販売価格を維持するには、1回で4000部以上の生産が不可欠」
ということです。枯山水は過去に自分たちが不可能を可能にするという決意でもって製品化したゲームで、
それが上手くいったことは非常に良かったと今なお思いますが、「不可能を可能にするのはタダじゃない」。
それは発売から2年経った今でも、何も変わることなく続いています。
私共のような徒手空拳のメーカーにとって、1回で1000万円以上かかるボードゲームの生産と在庫保持は、まあ控えめに言って重荷です。
理性的に考えれば、上がる案は2つです。

1. 名作ラインナップを優先し、枯山水を絶版、少なくとも生産中止にする(そして会社の規模を身の丈に縮小する)
2. 枯山水屋になる(枯山水関連をとにかく最優先して、収益を最大化して、余力があったら他のこともする)

で、商業の常道で言えば答えは簡単です。2です。この商業の周辺のことを見たって明らかです。
枯山水が、人生ゲームやウノやモノポリーや、そういうものの仲間に入るように邁進することこそが商業の成功の道。
今や私どもの状況は、1も2も選ばなければ、

3. 終了

ということになりかねないと。

…じゃあどうすんのよ!というところですが、2016年12月現在のニューゲームズオーダーは、

4. …ヤダ!どちらも諦めずに踏ん張る(今踏ん張ってる)

ということです。いや~あね。「オイオイ無茶すんなよ」という皆様の声が聞こえてきそうですけども。
譲れないものは譲れないのです。実際、惜しい所までは来てるんですわ。
これであと12月上手く乗り越えれば、1月に枯山水4000部再入荷できるんです(まだ全く予断を許さないんですが)。そうしたら、ひっくり返せる見込みであると。
そうできたら、自分たちとしては「50タイトル」というものに一つ、けじめを付けたと言っていいんじゃないかと思っています。
自分が20年前に思い描いた、モダンアートもラーも、普通に売ってて手に入る世界を、つくり出して、そして留め置けると。
そこには枯山水も要るのです。自分たちが全てのボードゲームの面倒を見られると申し上げる気は毛頭ございませんが、そこの筋は通しておきたい。
何故か手に入らなくなってしまってる面白いボードゲームがある。で、何故か皆その状況を諦めている。…いやいやいや!出しゃあいい!
やってやろうじゃないか!そんな単純なことが通らないとか、おかしいでしょうが!

…とまあ、心情的にはそんな所、そんだけなんですが、精神論だけでは立ち行かないので2017年に向け、具体的・現実的な方策も練っています。
2017年のボードゲームリリースは、今まで以上に全体とのバランスを考えていくことが必須ですし、当然していきます。
ただ、その策を起動する前提になるのがこの12月、そして翌年1月2月の私達の働きの結果ということです。

ということで、「ニューゲームズオーダーは今、来年1月の枯山水再販の為に全力を投じている」わけですけども…、

ゲームマーケットでの発売に向け、ボードゲームの新製品を2つ用意しています。

え~。言っていることとやっていることに一見矛盾があるように見えるかもしれませんけども、そんなことはありません。
面白いボードゲームを作って、売って、お金を稼いで、そしてボードゲームを作る。それを来年はさらに首尾良くやっていくので!
その再起動の為の起点がこの2つだと、自分たちは考えています。
そもそもね、枯山水の初版だって、その直前に出したモダンアートと交易王の売り上げ全部ぶち込んで出したヤツだしね!
2つとも気合入れて作ったものなんで、是非ゲームマーケットでニューゲームズオーダーブースにお越しいただければ幸いです。
で、その2つはなんなんだって話につきましてー、本日中に致します。ニューゲームズオーダーの2017年の計画に関しましては、
まあ僕らが息してたら1月2月にはお話ししましょう(笑)!

フードチェーンマグネイト日本語版の一般出荷を11月下旬(26日頃から)行います。

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  • 2016/11/18 03:09 午後
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ご予約いただいた皆様には今夏お送りしました「フードチェーンマグネイト」日本語版につきまして、「10月ごろにはある程度の部数一般出荷予定」
とお知らせしていましたが、木製駒の製造遅延(エッセンシーズンの影響もあったようです)により、販売できておりませんでした。
こちらにつきまして、昨日ようやくオランダより木製駒が入荷しましたので、近日中に製造を完了し、
11月末までに、ボードゲーム専門店様を中心に出荷させていただける運びとなりました。

今回の出荷数予定ですが、ナヴェガドールと同じく500部となっております。
これまたエクストリームな長時間ゲームなので500部あれば当分は大丈夫…と思っておりますが、
こちらは契約上のハードルがあり、この500部が売り切れた後も必ず再製造します!とは言い切りにくくなっております。
ちょっと古い話ですが、スペースアラートくらい…あちらは結局再販できましたが。

ということで、「予約しなかったけど、やっぱり欲しいかも!」という方は、売り場に並んでいるうちにご購入いただければ幸いです。
価格は税込10800円と少しお高めですが、一つよろしくお願い致します。

ニューゲームズオーダー製品のAmazon取り扱い開始のお知らせ、とそのご説明、その2。

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  • 2016/11/15 01:50 午後
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さて、日が空き過ぎないうちに続きと参りましょう。
数か月前、「御社との直接取引をお願いしたいです」という旨の連絡をAmazonの玩具・ホビー担当の方から受けた時、
私が最初に受けた印象は「意外だなあ」ということと「興味深いなあ」というものでした。

・こういう形でニューゲームズオーダー位の規模の会社に直接働きかけしてこられるということに対するちょっとした驚き
・このタイミングで何故直接ご連絡があったのだろうという疑問(枯山水リリース直後にはなかった)
・長らくAmazonに対して疑問に感じていたいくつかのことについて直接質問できるというちょっとラッキーな機会

どちらにしても、門前払いのようなことはあり得ないな、と思い、取引を開始させていただくかどうか、
お話し合いの上検討させていただきたい、と申し入れました。
日程調整はやや難航したのですが、立川までご来社いただき、ミーティングさせていただくことになりました。
大方自分達が先方に出向くことになるのだろうと思っていたので、「Amazonの人、こっち来るんだ」という所からして意外。

ミーティングに先立って、自分がAmazonの方に聞きたかったことは、

・何故ニューゲームズオーダーと「直接」取引したいのか
・取引条件に交渉の余地はあるのか

という2点でした。挨拶もそこそこに自分は、

「そもそも疑問なんですが、今ニューゲームズオーダーの物を直接仕入れることで、Amazonさんにどんなメリットがあるんですか?こう言っちゃなんですが、ウチのラインナップって、現状Amazonさんでほぼ全て買えるようになってますよね」

という質問をぶつけました。Amazonが「ありとあらゆる」と言ってもいい程広範に商品をラインナップし、
利便性を高めることを旨としている業態だということは、最早一般常識に近いと思ったので、いきなりこの質問になりました。
ラインナップ強化という観点に立てば、ニューゲームズオーダーの卸先の内何店舗かがAmazonに出品しておられることで、
事実上「Amazonで買える」状態は既に実現されている。
その現状に対する評価はさておき、「Amazonのラインナップ強化」という観点からは今回の話は理由が無いはず、というのが自分の前提でした。
そして、この話の理由、目的はおそらくは「取引条件」周りだろう、という予測を持っていました。
ざっくり言って、中間業者(問屋)を1つも経由せずメーカー→Amazon→一般顧客、という流れを作り出すことで差益が生じ、
Amazon(と可能性としては一応メーカーも)がより良い率で利益を得る、という、至極王道かつ、
ニューゲームズオーダーとしては慎重に考えるべきオファーが来るのでは、ないかな多分、という認識を持って話を始めたのです。
何も不思議な話では無いので言ってしまえば、一般にこういう話は大手の業者さんと話す程、
「こっちが一方的に得をするためにそっちがこっち仕切りのルールに合わせた上面倒を飲んでください」
という話を当然のようにされるのが常です。
仕入れ掛率はこっちが決めますとか、支払は6か月後になりますとか、こっちが買い切りしかやっていないと言っても委託(返品あり)で扱わせろとか、
そういう話は枚挙に暇がありません。細かい話だと振込手数料を負担してくれないとか。
基本的にこういう時のニューゲームズオーダーの返答は「嫌です、取り扱ってもらわなくていいです」の一本槍です。
「ウチ大手だよ、たくさん売れるよ、取り扱って欲しいんでしょ」的な角度で来られたら、大体後々いいことにならないんでお断りするのが正解、
というやり方で一貫してきていますし、それは今後もそうです。
だから今回の話も、ことによれば入り口で物別れ終了もあり得るよなと思っていました。
しかしながら先方の返答はそういう話ではなくて、多分に予想外な内容を含むものでした。

曰く「可能な限り全ての商品で適正価格・安定供給を実現する為、各メーカーとの直接取引を推進している、その一環」とのことだったのです。
つまり、「プレミアム価格」の過熱についての対策という部分が大きいと。

これはAmazonの総意という話とは限らず、自分がお話しした方の認識を含むのかもしれませんが、本当に意外な話でした。
まさかAmazonの方からプレミアム価格や転売の過熱についての懸念が表明されるとはと。
Amazonは少なくともプレミアム価格を「容認」していて、ことによれば「後押し」してるんじゃないの?という認識を持っていたからです。
しかし先方曰く、
「Amazonは確かに個人・他法人からの出品によって売り場の一端を構成していますし中古販売のサービスもあります。希望小売価格以上の値付けも合法の為、禁止するようなことはあり得ないわけですが、一方、過度なプレミアム価格については悪評を受けるのはAmazonであり、そこに大きな課題があります」と。
つまり出品者の値付けに対し「Amazonがぼったくってる」という評判を受けることは全く本意ではないし、対策の必要を感じているから、
ともすれば高騰するようなしっかりした商品は全般可能であれば直接取引・安定供給・定価水準で販売して、
品切れの場合も再入荷のスケジュールを極力把握して、という風に「流通を正常軌道に乗せる」というのが主意であると。うーん。正論。

この話を聞いた時、「そう言えば最近、Amazonでのボードゲームの極端な値崩れの話って聞かなくなったな…」
ということを思い起こしました。2010年ごろにはそれこそしばしばあり、以来「売れなきゃ捨て値で売り、売れれば釣り上げるAmazon」
といったようなイメージを持ったところが個人的にはあるのですが、このことも率直に聞いてみたところ、
先方からは「Amazonから極端な安値での販売を仕掛けるようなことはありません。他の通販業者さんの価格が安くなった時に、自動で反応して価格を並べるようにプログラムされています」という返答がありました。
加えて現在Amazonでの売れ行き予測を立てるプログラムは日進月歩で、今や相当な確度を誇っており、
捨て値で売らなければいけなくなるような在庫のだぶつきなどは、ほとんど生じなくなっていると。

一連の話には私として「意外」と「納得」がありました。相手は超巨大企業ですから、
全て鵜呑みにするのは果たしてどうかとは思いましたが、その際聞いた話には納得できない所はありませんでした。
そして、決め手はお話し中にふと先方が仰った「私たち小売りは…」というフレーズでした。私は思わず「えっ」と言って話を遮りました。

「Amazonさんて、小売業だったんですか」
「はい、勿論そうですが…?」
「いや~、Amazonはそういう既存の概念を超えて『守旧的な流通に取って代わる新時代の総合流通』位の自意識をお持ちなんだと思ってましたので(笑)」
「まさか(笑)!滅相もないです、小売業です」

そう言われてしまえば間違いなく小売業なんですが、自分としては正直途方も無い巨人と対峙しているような心持ちがあったので、これまた意外でした。
そして、これはつまり「通販の小売業者なんですが取引をお願いしたいんですが」という問い合わせを受けているシチュエーションだ(った)と。
向こうの業態も身分も不詳ということならいざ知らず、正式にご連絡・お申込みいただいて担当者も来社されているとなれば、
そりゃ普通に応対すべきだろうニューゲームズオーダー、ということになる。そこで断る理由は無くなってしまいました。

そうなると自分としては、「取引条件」、取り分け「掛率」と「支払期日」の部分でした。
これは過去にこのBlogでもお話ししていますが、ニューゲームズオーダーでは実店舗とネットのみの店舗で掛率の差を付けています。
これは実店舗でボードゲームのコーナーを作り、可能な限り専門知識をお持ちのご担当を置いていただく、
ということに対する支援として位置付けており、創業時から続けているやり方です。
Amazonはネット店舗ですから、いかに大きかろうと販売力があろうと、専門店実店舗と同様の優遇などは実施できない、
その筋は通せないと申し上げました。他のネット店舗と同じ条件でならお取り扱いくださいと。
加えて、大手業者が突き付けてきがちな支払期日の変更(つまり向こうの都合でのゆっくりした支払い)も飲めないので、
ニューゲームズオーダーの決めている期日にお支払い下さい、と。

先方ご担当は「持ち帰って調整させて下さい」と仰いました。
自分としては「ここで即断できないということは飲めない条件だということで、後日断られるだろうな」と思いました。
これは、以前に話したことがある他の大手業者から得た経験からのの予測です。
「調整してみたけど駄目だったのでやっぱりこちらの提示する(つまり諸々Amazon本位の)条件を飲んでくれ」と言われるだろうと。
ま、そういってくるなら突っぱねて終わりだ、と思っていた所、後日ご担当から「概ねオファーいただいた条件でお願いします」という連絡がありました。
…全部飲んでくるか、そこで。
Amazonが勝つ理由の一端を感じたところで、お取引を始めさせていただくことになった、という次第です。
11月に入ってより出荷を開始しています。正直ユーザーの皆様のお買い物に関しては大きく変わる所のない話で恐縮ですが、
ご承知おきいただければ幸いです…、と、締めかけたところで

5. ニューゲームズオーダーの継続の為の収益力増強、新たな体制構築の必要性

という話について語り残しましたので、その辺りはまた後日お話しし、あわせてあと1か月に迫ったゲームマーケットのお話など、
させていただければ幸いです。よろしくお願い致します。

ニューゲームズオーダー製品のAmazon取り扱い開始のお知らせ、とそのご説明、その1。

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  • 2016/11/12 05:12 午後
  • 投稿者:
http://www.b2fgames.com/article.php?s...6190450826

先日、枯山水英語版のAmazonで販売開始時に、あわせて今までAmazonとの直接取引をしてこなかった経緯についてお話ししていましたが、この度。
ニューゲームズオーダーは、Amazon.co.jpとの取引を開始しました。11月より随時出荷を開始しています。
直接のきっかけは「Amazonのホビー担当者の方から直接オファーがあり、ご来社いただき交渉した結果、合意に至ったから」ということになります。

長年にわたり(「敢えて」と言っていい選択として)直接取引をしてこなかったAmazonさんへの直接出荷を開始した理由について、
色々複合的にあり、具体的にどこからお話ししようかな、というところですが、

1. 2010年頃にニューゲームズオーダーの基本方針を決めた時と比べ、国内のボードゲームを取り巻く状況が大きく変わったこと
2. Amazon.co.jp側からのアプローチの変更と、こちら側の「誤解」についての説明を受け納得があったこと
3. ニューゲームズオーダーが提示した取引条件が軒並み通ったこと
4. ニューゲームズオーダーの目標とAmazonでの販売の「元からの親和性の高さ」
5. ニューゲームズオーダーの継続の為の収益力増強、新たな体制構築の必要性

といったことが挙げられます。1つ1つ突っ込むと全部長くなるのでざっくりと行きますが、多くのことについては以前からこのBlogで触れています。

日本国内でのボードゲーム商業は、長年にわたりメビウスゲームズさんをはじめとした「ボードゲーム屋さん」によって担われてきて、
これは2010年頃までは「絶対的」といっていい状況でした。私たち自身、メビウスさんやバネストさんが無ければ、
ボードゲームを満足に遊べることは無かったと思いますし、もしかしたら今やってなかったのではないかと。
日本におけるボードゲームショップの存在価値というのは、大きく以下の三本柱で成り立っていたと、自分は思っています。

・ボードゲームショップ以外ではヨーロッパメーカーのボードゲームを買えない
・ボードゲームショップがそれらの日本語ルールを用意してくれる
・ボードゲームショップが面白いゲームがどれなのか教えてくれる、選定して入荷してくれる

加えて言えば「ボードゲームショップの周辺にあるコミュニティにアクセスでき、実際に遊べる環境を得られる」ということも重要ですが、
これはどちらかと言えばショップにいらっしゃる皆様の領域ということも含むので、「ボードゲームショップの」柱とはここでは表現しません。
さて、自分の認識ですが、2016年現在、この3項目のどれも、ボードゲームショップの専売特許ではなくなったのではないかと。
ウェブショッピングの利便性が国境を超えて大幅に向上し、また多くの方がその状況に慣れ、気軽に利用するようになったこと。
SNSの大幅な浸透によって趣味のコミュニティの形成が円滑化した結果、「(ネット上のみの付き合いを含め)知り合いの愛好者の誰かにより」
「無償で」日本語ルールが用意されることが増えたこと。
国内愛好者の人数が増えたことで、(その確度や性格を別にして)ネットで調べることで多くの情報に触れることができるようになったこと。
ここでもSNSの存在が大きいはずです。

上記のような事柄が、「ボードゲームを遊ぶ上で、唯一に近い選択肢」だったボードゲームショップの存在を、相対的なものに変えてきた。
ボードゲームカフェが最近急増しているのも上記と無関係ではなく、2015年的な国内状況と関連した(自然と言えば言える)動きだと理解しています。
ボードゲームの輸入、和訳、紹介、販売という仕事が、未だ確かな意義を持っている一方、いくばくか意味が弱まった今、
むしろコミュニティをサポートする仕事に存在価値を見出すという動きには、一定納得を感じられます。
各地のボードゲームショップも、一言で言えば「差別化」を図っていることと思います。
既存の価値に安住しない形で新たな存在価値を生み出している、あるいは既存の価値を他の追随を許さないクオリティに高めていっている、
そういうお店は、国内でのボードゲームの広がりの追い風を満帆に受ける形で、繁栄を続けられているのだと、そう理解しています。
ニューゲームズオーダーのようにメーカーを名乗っていなくとも、独自のゲームや製品の出版を手掛けられているお店が多いことも、その顕著な例ではないでしょうか。


ニューゲームズオーダーを始めた時に自分たちが想定したのは、ボードゲームの問屋/メーカーであるニューゲームズオーダーと、
各地のボードゲーム専門店の皆様がタイアップする形でボードゲームを販売していくという姿でした。
これは前提として、「これからも、ボードゲームはボードゲーム専門店以外で大規模に売られていくということは無いだろう」
という想定によりました。だからこそ、自分たちが魅力的な製品を作って、これがより多く専門店で売れるようになれば、お互い儲かり、シンプルなWinWinの関係が生じると。
最近始められた方だと意外に感じるかもしれませんが、10年も前からボードゲームをやっている方であれば、
2010年頃のドミニオンのヒットをきっかけとして、ヨドバシカメラにボードゲームの大きな売り場が出来た時、本当にびっくりしたのではないでしょうか。
私はしました(笑)。一方ではそういう風に「どこでも当たり前にボードゲームを買える状況」を作りたいと願っていましたし、そういう話もしていましたが、
一方では自分でも「まさかぁ、流石にヨドバシカメラはないでしょう」と思ってしまっていました。
売り場が出来た時も、しばらくは「あの売り場は一過性で、ちょっと経ったら脈無しとみて撤退しちゃうんじゃないの…」という懸念を持っていました。
今日量販店にボードゲームを卸す問屋の担当者の方に「ボードゲーム、ますます調子いいんです。取り扱い増やしたいと思ってるんですよ」
と言われたりすることがありますが、未だにどこか信じられない。

少し脱線しましたが、ともあれボードゲームは、この5年ばかりの内に、私達の予想を「上回って」、
「ボードゲームショップで買うに決まっているもの」では無くなったということです。
これはこの1~2年に特に顕著な動きですが、ニューゲームズオーダーのボードゲームの卸先は、
2010年からの私達の「専門店、実店舗重視」の基本理念とは裏腹に、専門店への出荷の割合が低下していく形となっています。
額面で言うと、実質ほぼ横ばいです。専門店で売れているニューゲームズオーダーのゲームの数はほぼ変わらず、
新たな販売先に売れる量は増加しているということです。

これは一つには、ニューゲームズオーダーが中核にしている「絶版名作の復刻・日本語版」「数千部生産、安定供給」
という地道な方針と、
現在の専門店の多くに求められるであろう方向性のずれが理由だと考えています。
今や皆様に直接来店していただくからには「ならではの」「独自の」サービスを展開する必要がある専門店の店頭で、
多くの場所で買えるニューゲームズオーダーのゲームは、必ずしも華々しくは売れないかもしれないな…と、思うことは多いです。
(ある程度着実な売れ行きは見込めるのではないか、とも期待しておりますが)

ニューゲームズオーダーが志向してきたような、50タイトルの名作安定供給、というような方向性は、今むしろ、
「例えばAmazonのような」良い物を全て取り揃えるということを目指すような、総合的な売り場と親和性が高くなっている。
それも、実店舗だと物理的な売り場スペースや店員の商品知識の限界の為にボードゲームなどはしばしばプライオリティを下げられるが、
ウェブショップならばそれは無く、他の全てのものと並列に扱われる。
ニューゲームズオーダーの、どちらかというと売れていないタイトルをそれでも扱ってくれるのは、実店舗専門店よりウェブショップ、
ということに、必然的になってくる。

ううむ。

という懸念を日増しに強めていた所、Amazon.co.jpの方から連絡があったのでした。という所で長いので1回続きます。

ナヴェガドールを日本語版として、今月発売します。

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  • 2016/11/08 05:45 午後
  • 投稿者:


http://www.newgamesorder.jp/a/newgame.../navegador
https://boardgamegeek.com/boardgame/6.../navegador

毎度ながら唐突なご連絡となりますが、コンコルディアと並ぶマック・ゲルツの人気作品、「ナヴェガドール」を日本語版として今月発売します。価格は税込9000円予定です。

え~、スルー・ジ・エイジズやフードチェーンマグネイトの日本語版発売にあたりまして、「こういう大箱の日本語版は、正面からは当分やらないよ!」
といった向きのことをお知らせしたような気がしますし、実際その路線は変わらないのでございます。
じゃあ何でナヴェガドール日本語版なんじゃい(笑)、という。ホントにね!

以前からマック・ゲルツ、PD出版のボードゲームは、主に輸入卸で取り扱いしてきたのですが、殊コンコルディアについてだけは、
傑作だというだけでなくカードにテキストが書いてあることもあり、日本語版にした方がいいですね、ということで例外的に取り扱っていました。
一方、ナヴェガドールについては輸入品ではありましたが本当に人気がありまして、
入荷するたびに見込みを上回って売れ、早々に完売、ということを繰り返していました。
常々バックオーダーはかけていたのですが、在庫不足はPD出版側でも大差なく、年単位で入荷ができず、どうしたものかと思っていたのですが、
今春「お待たせしました増刷します」という連絡がPD出版から来ました。
そこで私たちは「ナヴェガドールはよく売れるので今回は500部注文したいです(独英版を)」と返答したところ、
先方から「500部でも日本語版にしてしまったらどうかな」というオファーを受け、「…そういうことなら!」と急遽データ作りをし、
今回から日本語版仕様になった、ということです。

ということなので、日本語版になるのですが、とりあえず500部だけなのでその点だけご注意ください!というのが一番申し上げたいことです。
限定生産ということではないです(売り切れたとしたら次回増刷できるタイミングではおそらくします)が、
ニューゲームズオーダーの通常ラインナップと異なり、4桁部数があって「いつでも買える」というような状況とはちょっと違うものになります。
コンコルディアとは違い日本語版にしなくても大方ゲームプレイには問題ないゲームですが、供給再開にあたって日本語版仕様になりました、
という風にご理解ください。
人気作と言っても旧作で長時間ゲーム、ということで、500部あればしばらく大丈夫ではないかな?というのが自分の見立てですが、
気が付くとまた品切れ1年待ち、というようなことが無いとは言い切れませんので、「そう言えばその内買おうと思ってたわー」
という方は、この機会にご購入ご検討下さい。現状の予定では、11月20日頃からは出荷開始できる運びですので、皆様どうぞ、よろしくお願い致し、ます!

新しい試み一つ、本日始動。

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  • 2016/10/09 05:53 午後
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この夏、スルー・ジ・エイジズとフードチェーンマグネイトを発売している陰で、私自身は次の出版に向けて復刻の製品を1つ、制作していました。
本日はこれの話、ではないのですけれども。こちらは間に合えば、次回ゲームマーケットで発売したいと思っております。
現在海外製造中のため、「必ず!」と断言できないのですが、スケジュール的にはおそらく発売可能な進行状況です。

で、本日の話は何かと申しますと、この1か月以内にいただいたお声掛けから、急転直下で契約がまとまってきたゲームが1つあります。
こちらが本日時点で本契約の作業に入っているのですが、これを「今から作り始めてゲームマーケットでリリースする」ことが出来ないか、という検討を始めました。
えーと、実はついさっき思いつきました(笑)。

これが出来たら大きい。一見非常識に思えていたのですが、よくよく考えてみれば目算が立てられると。
上手くいったら儲けものなんでー、ある程度目途が付いてきましたら、改めてこちらで経緯をお話しさせていただきたいと思っております。

先日書いたことで「ニューゲームズオーダー、しばらく新製品出版見送るか、もしかしたら止めるのか」とお感じの方もおられたのではないかと思いますが、
…ニューリリースは止めません。しかし止めないために必要な課題が、ガッチリ生じております。
その必要なことの1つが、「契約→制作→製造→発売」という流れをより早くすることなので、こういうことはむしろバッシバシとやっていきたいと思っています。
いや~、こういうことを試すのは楽しいので!楽しいだけじゃなく、一丁首尾良くやってやりたいと思っており、ます!

B2FGames、10年完了。11年目開始。ニューゲームズオーダーの体制変更。

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  • 2016/10/07 04:49 午後
  • 投稿者:
10月入って、もう1週間。先月9月末を持って、2006年10月に創業したビーツーエフゲームズ、10年やったことになります。
普通9月30日だか10月1日だかにこういう文は書くものだと思いますが、相変わらずのバタバタで、今日になりました。

10月2日が正式な会社立ち上げの日、10月25日が店をオープンした日で…、と一応覚えちゃあいるんですが、何せ10年。
当時のことは正直、色々朧気です。
このブログ遡ると、当時の勇まし過ぎる26歳の私の日々の記録が綴られていますが、まあ10年経っても実際あんまり変わっておりません。…特に懐具合が(笑)。

2006年にビーツーエフを始めた時から、「ボードゲームのメーカーを一から作りたい」とぶち上げつつも、
なかなかの難題にどこから飛び付いたものやらと、店で生計を立てさせていただきつつ2009年にニューゲームズオーダーを立ち上げて、
問屋を軸にしつつ出版事業を始めようとして、そこからも数年もがき回り、2012年東京ドイツゲーム賞からの2014年枯山水、
の出版に際して退路を断った形でメーカー路線に踏み込み、怪我の功名で名作中心にラインナップを構築して資金を作って、
枯山水を出して、あとTRPGではパラノイアを出して、2015年に収益化できかけたものの2016年は急拡大のツケが回ってきて今死にかけてます。
こんにちは(笑)!

…とか軽口叩いている場合ではないのですが、先日より何度か言及しました通り、2015年を受けて2016年初頭からは、
「この路線、早晩限界!」という結論は社内で出されていました。限界!と認識しながらニューリリースも再販も止めず、
それどころか今夏はスルー・ジ・エイジズにフードチェーンマグネイトと激重ゲームを連打でリリースしているというのは一体どういうことなのかと申しますと、
これらが概ねぎりぎり2015年中に発動したプロジェクトの結果の出版だからです。
2016年に入って「そういうことはもう、そうおいそれとは出来んぞ!」と社内がまとまった後も、
「でもまあやりかけているプロジェクトはちゃんとやっていこう」という結果、この夏の状態となりました。

ご存知の通り種々のミスが無かったわけではないのですが、何とかリリースは終えました。
なまじっか会社の規模が上がってきたことで、今年の一連の出版が成功か失敗か、というのは本当に評価が難しいです。
意義という意味では、我ながら結構良いんじゃないかということが多いです(先日のハーフリアルなどもそうです)。
ただ現在の商業規模とのバランスを考えると、「意義はあるけど商業的には致命傷」なんてことも普通に起こってしまう。

だから前々から予告している通り、ニューゲームズオーダーとして動いていく上でのルールを、大きく変更していこうと思っています。
今まで無しとしていたことが有りになる部分もありえる。相変わらずの僕らですが、全部同じを貫いたまま墜落ということでは、
多大な迷惑もかかるし、自分たちとしても悔しいですので。
外向きに大きく変わることは無いのかもしれませんが、中では大きく変える気で、「2016年体制」とでも言えるような新たな姿を模索しています。


10年前は、発想をどれだけ変えられるか、前提をどれだけ変えられるかが勝負だと思ってやっていました。
「可動域を広げなければ、従来と異なることはできない」と。そうして確立してきたものは、やはりその分だけ重みも確かさもありますが、
まあそれは一区切りで。この10年でできたことは多いですが、それによって生じた天井に、今頭がつかえている。
それにより滅びかねない。大切なことを追い続けるため、大切に思える大切じゃないこととは決別しようと、そう考えております。

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