2017/11/18 05:58 午後

ババンク日本語版の話、その3(最終回です)。

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  • 2017/11/14 09:02 午後
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さてババンクのお話の続きを。前回ご説明したように、色々な条件を考え合わせた上で
「直径25mm、高さ"金額"mm」の円柱型チップ、計60枚(60個)を採用したいなあ、という所まで行きました。
「満足感のある」サイズであるということ、「利便性のあるサイズ」であるということ、
そして想定している「箱に収まるサイズ」であるということ、…という条件を全部満たすのは、これじゃないかだろうかと。

ボードゲームを作る時に大切なのは、一見すると両立することが難しい、対立する諸条件が現れた時に、
「簡単に優先順位を付けてしまわない」ことだと思っています。

A. 箱サイズはもう決まってるんだからチップは小さくする
B. チップは大きくしたいんだから箱サイズを大きくする

みたいな、AかBか?というボタンを簡単に、もっと言えば安易に押してしまっては、良いモノは作れません。
「なんか上手いこと、ほうぼう良いとこ取りできないもんかな~」という諦めの悪い検討が、
イコールで魅力的な商品開発の活動ということになるのかなと思っております。

その上では、「3Dプリンタでダミーを作って確かめる」というのは、地味なようで非常に有効的でした。
両取りするために、より具体的にぎりぎりの所まで突き詰められるからです。
「できなさそう」と「できない」は分けていきたい。
「できなさそう」のフォルダの中に、「実はできる」が入っていることがあるので。

ちょっと以前から各メディアで「3Dプリンタの導入で産業の新時代到来!」みたいなことを目にしていて、
「は~科学や医療の現場で色々と活用されるってことなんですかな~(自分には関係なさそう)」という他人事な印象を持っていたんですが、
ふと使えることになったら実はとても便利でした。コロンブスの卵。
実物と同じ体積・形状のダミーを作って確かめられるという利便性を実感しました。

ちなみに西山が使っている3Dプリンタがこちら。



「3Dプリンタ買おうと思ってるんだよね」と西山に言われた時、「でもお高いんでしょう」と返したら、
「自分が買おうと思ってるのは8万円くらいだから安いもんだよ」と言われて結構びっくりした記憶があります。
へえ、意外とリーズナブルなのねえ!という感想と共に、「その価格の機種でお役に立つの?」と質問した所、
「用途次第だから、自分らの使い道だとそんな高いの要らないんですよ」と言われ、なるほどなあと。蛇の道は蛇。

で、ざざっと作ってもらったのがこちらです(実際手早くできてました)。



白い理由は特になんてことはなく西山が備えていたマテリアルを使ったからです。ちなみに中はハニカム構造、要は空洞です。
サイズ感が文字通り具体的に把握できて地味に感動しました(笑)。
と共に、ああやっぱりこのサイズ感は良い気がするな、と確認できました。
となると次は、全部でどれだけになるかということですが…。



こうなります。予想通り、最近の大箱のボードゲームでもほとんどみないガッツリ感。
これを見せたら、沢田に「ほとんど駒売ってる感じだね」と笑いながら言われました。
ババンクは2001年のゲームな訳ですが、このコンポーネントはどちらかと言えば1990年代前半の大箱の趣きです。
自分としては、こういった最近のドイツの大箱でも見ないような木製駒というのは、1つ楽しいんじゃないかな、と思いました。
ということで、試しにラーの箱に収めてみると、タイルやカード及び中敷きを工夫すれば何とか入るのではないかな…、という感じでした。

箱に収める方法については、海外製造の場合は、想定する収め方のラフをを工場に図で送り、最終的にはあちらで設計してもらいます。
加えてチップは4色が要りようなので、タンサンさんに色指定をしてもらった上タンポ印刷(木製駒に直接印刷するハンコ的な手法)
のデータを用意し、木製駒のサンプル製造を工場に依頼。

ここから(料理番組みたいですが)サンプル完成に2か月かかりまして、出来上がったのがこれです。



5を黄緑、10を橙、20を銀、50を金にしているのは、美観もあるのですが、
プレイヤーカラーの6色とかぶらせないというのが一番の理由です。
数値は黒の方が見易いのでは、ということでこちらも試作しましたが、
「元々横から見て金額を判断でき、数値記載は補助」ということなので、
タンサンさんとの協議の結果、見栄えを重視し白印字を採用しました。



全部で60個、こんな感じです。やっぱり大量!



プレイヤーの位置を表すポーンの形状、大きさは元版を踏襲してます。
復刻の時は、そこら中の寸法や仕様を適当にいじくり回してしまうと基準が無くなってしまうので、
「機能していた元版のサイズ」という所に立ち返ります。



箱にも無事収まりました(笑)。一苦労でしたが良かった。



チップやポーンをタイルの上に置くとこんな感じです。
ご覧の通り、金額と高さが合うので50ごとに積んでいくと額面が一目瞭然です。
タイルも元サイズを踏襲しています。
箱に収めるのが難しく、タイルについては若干の縮小を検討していたのですが、
やはりリスキーであると感じたため元版準拠を強行。打ち抜きタイルを止めて収めてくれた工場に大感謝です。


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とまあ、こんな感じです。ニューゲームズオーダーのウェブサイトに、ルールのPDFをアップ致しましたので、
よろしければご覧ください。

http://www.newgamesorder.jp/games/vabanque

自分としては、ババンクを(できるだけ気分よく)手に入れられる状態を回復する上で、
自分のできることはやれたかな。と認識しております。
この前このババンクで遊んでいる風景を初めて見ましたが、ひいき目を抜きにしても、良いんではないかな、と思えました。いや~。

ババンク、誰もが知っているゲームでは無いかもしれません。
ただ大事なゲームだと思うし、遊んでいただけたら、「おお、こんなのあったのね!」と喜んでもらえるゲームだと思います。
だからこの度、もう一回頑張って箱作って、お届けします。1個1個そうしてきていますが、どうしても楽はできないようです(笑)。
元版の方が好きだなあって人はいるかもしれませんが、そういった方は元版をお持ちのことも多いと思いますし、
中古で手に入れたりも不可能ではないかと思います。
自分達としては「これはこれでアリだね」というババンクになるように、できる限りやりました!
この機会にババンクを皆さんで遊んで、楽しんでいただけたら嬉しいです。ほんとに!


…ということで、ゲーム内容のお話なんかは熱心なプレイヤーの皆さんや、ご自分でルールを読んでいただく皆様にお譲りして、
次回以降はパトロネージュのお話をしたいと思います。
あと20日を切ってきて発売について全く予断を許さぬ状況なんですが、何とか進めております(笑)。
オリジナル新作なので色々ご興味ある方いらっしゃると思うので、ご紹介して参りたいと思います。

ババンク日本語版の話、その2。

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  • 2017/11/09 09:10 午後
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数日の間が空いてしまいましたが、ババンクのお話の続きと行きましょう。
復刻するのが難しい部類に入るババンクの日本語版を、それではどうやって形にしていくのか?というお話です。
今までやっていなかったもしれませんが、ローカライズの時に私たちが何を考えているのか、
ということについて、ちょっと率直な所をお話してしまおうかと思います。

前提として、あるゲームを復刻する時に、その難度について私がどういった所を気にするかという話と、
その基準の中でババンクがどう位置づけられるかということをまずご説明しましょう。

●元ゲームの知名度、人気
●元アートワークとの距離感。変更するか否か
●内容物の「作り易さ」
●内容物の「魅力、工夫しがい、伸びしろ」
●元版製品の出来栄え
●過去の国内供給量の多寡
●ゲーム内容と価格設定のバランス
●契約の可否と条件
●現状ボードゲームを遊ぶ、あるいは近く遊び始める方々にどう受け入れられるか

項目にするとこんなことが挙げられます。ババンクはというと、ざっくりと以下の通りです。

●知名度、人気…知る人ぞ知る名作、という位置づけ。長年絶版だったため、知っている人の割合は、このタイトルの元版出版時の人気に比べ随分低いように感じる。良し悪し。
●アートワーク…なんと「フェレータ」のカサソラ・メルクルが描いていたもの。経験上、まず間違いなく元のアートは入手不可能。
●作り易さ…プラスチック製チップ60個、木製ポーン6個+紙コンポーネント。シンプルなようでチップ60個は大量。非常に厳しい。
●魅力…値打ちを感じさせる内容物はほぼチップで占められている。これの取り扱い次第。
●元版の出来栄え…アートワーク、内容物とも評価は比較的高い。元版のコンポーネントで不満を耳にしたことはほとんど無い。
●過去の供給量…知る限り他言語版は目にしたことは無く、供給量も少ない。中古価格は高い(ぱっと見た限り100ユーロ近辺)。好材料。
●内容と価格…実はがっちりとコストがかさむチップ60個に対し、ゲーム時間は1時間かからないためそう高く出来ない。難点。
●契約条件…ユーロボードゲームの普通の範囲。ニュートラル。
●どう受け入れられるか…勝負所。満場一致で大歓迎ということはないが、凄く喜んでくれるタイプのプレイヤーも十分想定できる。


大体こんな感じです。
ここから総合的に判断していくと、

●間違いなく底力のあるゲームで、リリースできればある程度勝負できる
●元版の出来は評価されていたため、元版に劣る物を作ってしまうリスクがある
●コストパフォーマンス、元版原稿の保存/確保の観点から、元版を忠実再現することはできない/すべきでない

ということになります。
大きくわけて「アートワーク」と「コンポーネント(専らチップ)」が問題になったのです。
加えて「内容物のコストと販売価格のバランスを取るのがかなり難しい」という観測があります。

少し詳しく説明しますと、これは確認したわけでは無いですが、カサソラ・メルクルは、
元より几帳面に過去の仕事のデータを管理している人ではない、ということを、
過去の『エレメンツ』『フェレータ』『ジュリエットと怪物』のローカライズの経験で知っております。
ババンクは2001年作で、カサソラ本人のゲームでも無いですから、残ってなくても何らおかしなことはない。
そしてもう1つ、チップです。元版のチップというコンポーネントは、こんな感じの物です。



言いようによっては銭湯とかで見かけそうなプラスチック製の楕円形の札なのですが、
これが手触りや質感も良く、結構使いやすいもので印象深かったのです。
私達自身も、ババンク再版に着手する上では「あのチップを再現する必要があるってことなのかなあ」とぼんやり考えていました。

しかしながら、改めて進めてみると、この「再現路線」はなかなか筋が悪いな、と思えてきました。
推測するに、元版のチップも「このゲームの製造にあたって開発した物」というよりは、
「製造現場周りで入手できるものとしてたまたまあって、『ちょうどいいじゃん』と採用したもの」だったんだと思うのです。
実際ゲームを作っていると、こういったことは現場で頻繁に起こるので、おそらくそうなんじゃないかと。

しかし、当時結構な定評があったチップなんですが、改めて良く見ると「そのものズバリ」という代物ではないなあと思い始めてしまいました。
(自分を含めた)オールドファンは「そう、これこれ」と思うとしても、それは元のババンクを知ってたり、
もっと言えば持ってたりする人の感覚に限られるのでは…、と。
これだけ多くのボードゲームが出版されてきた上での、2017年現在の大半のボードゲーマーの皆さんには
「ああ、そうなんですか」位の感想しか抱かせないんじゃないかなと。
その割にはプラスチック製ですからコストもかかりますし、極力元版に寄せていったところで
「似せたんだろうけど元の方が良いね」と言われてしまう可能性も高い。
ここまで考えて「こりゃいかんなあ」と悩みに入りました。コスト高なのに大して受けないのでは散々です。
実際は、コストを掛けてリスクを取るのだとしても、このチップを「別のもの」、さらに言えば「もっと良いもの」にしなければならない。
好みは人それぞれあるにしても「元版とは違うけど、これはこれでアリだね」という最低線は保たねばならないのだなと。

この上で自分が突破口と考えたのは2点でした。

●元のチップより「カジノらしく」する
●元のチップより「便利」にする

元のチップは定評がありましたが、これは例えばより「カジノチップ」的なものでも良いのではないかな、という発想がありました。
もう一つあったのは、「プラスチック製ではなく、木製にするという手はどうだろう」という発想です。
リアルなカジノチップか、具合の良い木製駒か…というところで思案しつつ、並行してアートワークを(カサソラに比肩するアートワークを)
依頼することにしたタンサンさんにご相談し話し合っていた所、朝戸さんから

「円柱の高さとチップの価値を比例させてみるのはどうですか?」という提案がありました。…それだ。

ババンクのチップ60枚は、

「5」チップ 24枚
「10」チップ 18枚
「20」チップ 12枚
「50」チップ 6枚

という構成だったのですが、これを

5㎜厚チップ 24枚
10㎜厚チップ 18枚
20㎜厚チップ 12枚
50㎜厚チップ 6枚

とする手。これを「カジノチップを積んでいるような円柱」に見立てる!
50mm厚って要は高さ5㎝の円柱ですから、「50㎜高」と言った方が正確な物ですが。

これのメリットは「テーブルに乗っているチップの総額が高さで一目瞭然」となることです。
元のチップと比べても、絶対的に便利。その上、十分満足感のあるコンポーネントになる。
カジノ感も出るし、最高だ!…と思ったのですが、一点大きなハードルが生じたことに、すぐ気づきました。

「でもそれ、多分めっちゃかさばるよねえ…」という問題です。

ゲームの内容とプレイ時間、加えて初版販売時に流通していた価格とのバランスから、
自分は今回のババンクについて、「上限5000円」もっと言えば「税抜4500円(税込4860円」、
つまり弊社で販売している『ラー』『さまよえるオランダ人』の価格と並べるという課題を設定していました。
『ラー』の価格に並べるということで、同時に『ラー』と同サイズの箱にする、ということを想定していたのです。

カジノチップ気分を味わうためには、円柱があんまり細くて良い訳はない(そもそも倒れやすくなってしまう)ということを考えると、
直径は20㎜…いや25㎜くらいは欲しい、のか?
直径25㎜で5㎜厚~50㎜厚の木製駒?計60個?をジップ袋に入れて、それをラーの箱に入れる?他の紙コンポーネントと一緒に?

…それ、収まるか?


と、とりあえず目の前に無い60の円柱について考えてもそうそう答えが出るわけもなく。
暗澹たる気持ちになりかけたのですが、そこでふと思い至ったのです。
製造方の西山が最近導入していじり始めていた、「3Dプリンタ」が使えるんじゃないかと。

…ということで早速西山に状況を説明すると有難いことに「多分ダミー作れるよ、出力に数日もらえれば」という話。
おお!未来っぽい(笑)!

という所で、タンサンさんとのイメージ共有も含め、3Dプリンタの実用性テストも含め、ダミーの作成に着手することになりました。
西山が導入し始めた時は「ミニチュア造形関連の実験か~」と眺めていたんですが、意外と地味な所で繋がってくるもんなのですねー。
文明文明。

ということで、次回はその結果できたチップのご紹介を(ようやく)しようと思っております。
多分次回、ババンクの話は締められまーすー!

ババンク日本語版の話、その1。

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  • 2017/11/04 08:55 午後
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先日Twitterにて第一報を出させていただいた通り、レオ・コロヴィーニとブルーノ・フェデュッティの共作によるカジノゲーム、
「ババンク」の日本語版を発売します。価格は税抜4500円(税込4860円)となります。
箱サイズは弊社の「ラー」「さまよえるオランダ人」と同じものになります。
アートワークについては、「ファブフィブ」以降弊社の復刻作を数多く手掛けていただいたタンサンさんにご担当いただきました。

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さて!「ババンク」ようやくのリリースとなります。初版は2001年、ウィニング・ムーブズ社から販売されていましたね。



毎度悩むのですが、お読みの方は、「お~ババンク、良いねえ懐かしいね」と言う方と「ババンク?知らない」
と言う方に分かれることと存じます。
少数派としては「最近ボードゲーム始めたけど、詳しい人に誘われて遊んだ!」という方や、
「ネットで調べてたらふと見つけて、興味惹かれたけどどこにも売ってないのでそのままになってた」と言う方も、
いらっしゃるかもしれませんけれども。

知らない方向けには本来ゲーム内容自体のご説明がご要りようだとは思うのですが、
程なくウェブサイトにPDFルールもアップ致しますし、ゲームマーケットで新たにお配りする弊社のカタログにも掲載しますので、
具体的な内容についてはここでは一旦他に譲ることにします。
(タイトルも特徴的ですし、入手難となって以降も根強い人気を誇るゲームですので、検索すれば情報は得られることと思います)
この出版についてのポイントを整理してお届けしたいと思います。
デザイナーズ・ノートならぬパブリッシャーズ・ノートといったようなことを、今回は書こうかと。


さて、このババンクの復刻、まず何といっても…難産でしたねえ。
絶版名作の復刻を数多く手がけて参りました結果、「ニーズが高く復刻し易く効果が高い」タイトル、
まあつまり可能な所から着手してきた分、「バザリ」「キャント・ストップ」あたりからは、
着手してから複数年単位の時間が経過するものが出てきており、ババンクもそういった内の一つです。
遡りますと、権利所在を探し当てて(共作というところが難しかった一因です)、色よい回答を得たのが2014年の終わりごろでした。
3年かかってしまった計算になります(笑)。
当時は枯山水の初版を発売する直前ですから、このゲームの出版自体が難しいというだけでなく、
私自身の余裕と、それ以上にニューゲームズオーダーの資金繰りに全く余裕が生じなかった、
ということも時間がかかった大きな理由です。

私共の手元では、ゲーム出版は、「電撃的に契約から出版に至るもの」と「非常に長い時間を要するもの」に分かれる傾向があります。
スピード感のある出版の実現は、様々な点から、それ自体に価値があります。
「時流に乗る」と言いましょうか。「このゲームを今お届けすれば、きっと皆喜ぶはず」という、確信を感じる瞬間があります。
その時には、何よりも「すぐにお届けする」というのが第一の目標になります。
当然ながらしっかりとした製品にするという一線は守らなければならないですし、
急ぎながら合格点を出すというのはそれ自体骨の折れる仕事ではありますが、
「何故このゲームをリリースするのか」という部分での悩みが生じません。
文化的に意義があって、きっと皆が歓迎する、収益が上がるプロジェクトならば、これは良いことずくめです。

一方、その価値について尋ねれば「名作」であると誰もが認めるにもかかわらず、
そういった流れには乗りにくいゲームというのもまた、数多く存在します。
こういったゲームについては、「どうすれば商業的に形にできるのか」という、力を加えるための構想を必要とします。
文化的な価値と商業的な価値を共存させるうえで、「何かしらの+αが無ければ、動きが取れない」ということなのです。
これは単純な気分の問題ではなくて、「持ち駒が足りない」と言いますか、気合一発着手してみても、制作が途中で推進力を失ってしまいます。
私達が多くのゲームを同時に取り扱う中では必然的にプライオリティが下がり、労力や予算の配分が後回しになってしまうのです。

2015年には権利の取得に進み(これ自体には大きな意義があると思いますので、「やった!」という手ごたえはありました)、
しかしながら様々な主力製品の取り扱いに追われ、具体的な着手には一定の時間を要しました。
2016年にはうちうちにはタンサンさんに打診をし、2017年の初頭に具体的な制作に着手しました。
しかし前述の通りの状況のため、タンサンさんも私達も思うままに制作を進めることはできませんでした。
残念ながらやはり、推進力が不足していたのです。

ただそんな中でも「2017年中には出版しなければならない」、という風に動けたのは、
何のことは無く権利者サイドとの契約にある出版時限が2017年いっぱいと迫っていたためです(笑)。
本格的に締切、という部分と、2016年を切り抜けてある程度の安定を得たニューゲームズオーダーの環境が功を奏し、
いよいよ本腰据えて考えねばならないぞ、と机の真ん中にババンクを持ってくることができました。


一旦色々飛ばすのですが、タンサンさんとお話し合いしている中で、突破口になるのはコンポーネントだろうという結論に達しました。
内容物の中でも、ババンクの中核にある「チップ」について考えてみようか、という話となったのです。


…という所で長いので、本題にまだ入ってないですが続きは次回にします。
うーん、パトロネージュの話がたくさんあってたいへんだと思っていたのですが、ババンクも掘り起こしてしまうと大概ですね(笑)。
今回のような前提を受けて、ババンクをこんな感じにしましたよ、という話を次回はしたいと思いますー。




「ババンク」「パトロネージュ」の前置き。

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  • 2017/11/03 07:52 午後
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さて!久しぶりに本腰入れてブログを書く時間が到来したようです。
昨日、ゲームマーケット2017秋に向け発売を予定しているボードゲーム2種、「ババンク」「パトロネージュ」について、
ニューゲームズオーダーのTwitterにて発表させていただきました。

いや~。ババンクは製造完了にまで漕ぎ着けているんですが、パトロネージュについては未だ全く予断を許さない製造スケジュールのため、
「ちょっとまだ発表待ってー!」と叫びたい状況です。パトロネージュ、本当に出るのかな(笑)。
…ということなんですが、2017秋のパンフレットのカットには2つの画像を載せていましたので、
ここは覚悟を決めて、発表することにしました。

2つのゲーム、特にご説明することの多いパトロネージュに関しては近日中にこちらのブログで詳しく書いていきたいと思いますが、
その前に、現在の私達、ニューゲームズオーダーの立ち位置について確認していこうと思います。

当ブログや、私吉田の口頭では折に触れ繰り返し説明して参りましたが、2012年~2016年の5年間は、
ニューゲームズオーダーにとっての1つの期間と位置付けてきました。それは言わばニューゲームズオーダーが、

「国内コミュニティの内外にメリットをもたらす継続可能なボードゲームパブリッシャーとして存在を始められるかどうか」

を問う5年間でした。これは明確な意図をもって2012年の春ゲームマーケット(ファブフィブを発売した回ですね)に開始し、
その時点で5年間で完了させるという目標を設定していました。目標と言う以上に願望でもあったわけですが(笑)。
なかなかの紆余曲折を経たとは言え、結果としてはちょうど5年間で一つの形にできたという自己評価を、今はしています。
実現性ということを考え出す前の段階で、「念ずる」というのは大切だったんだなあと、改めて感じています。


さて、それでは何故、私達は前述のような目標を設定したのか。
それは何より、「私達が存在してほしい主体が存在しなかったから、自分たち自身で担当するより他無かった」ためです。
これは私以上に、22年前に私をカタンに誘った沢田が常々述べることですが。
「ボードゲーム、こういう風に持ってった方が絶対良いと思うんだけど…そう転がらないんだなあ(不思議)」という気持ちは、
学生の頃から今もって変わらない所ではあります。
正確には今も昔も、部分的には、他の心ある皆さんにやっていただけて有難ーい、という事柄も多々ありますが、
じゃあもう自分達全然動かなくてもいいかな、と思えるかというとそういうことは全くなく、
引き続き「やらにゃなあ」という事柄が山積している状況です。

誤解されがちですが、私は「ボードゲームをより多くの人が遊ぶ程に望ましい」と無条件に考えているわけではありません。
2017年の国内ボードゲーム状況を見るに、日本におけるユーロボードゲームに商業の風を吹き込んだ主犯格の1人と自分が見なされるだろう、
という認識は大いにありますが、それは「ボードゲームは存外良いビジネスになるのだぜー、はっはっは」という気持ちから行ったことでは、
まあ全くありませんでした。

私が仕事として始める前の段階では、商業的な顕在需要ということで言えばボードゲームに関してはほとんど無い、求められてない、
といって良い状況だったわけですが、ボードゲームが持つ価値について少し早く知った人間の一人である私は、
「潜在需要ということにまで目をやると、圧倒的な供給不足なのではないか…?」と感じずにはいられなかったのです。
顕在化していない需要に対して供給を先に始めて需要の顕在化を喚起する、というやり方で2006年にB2Fゲームズを始めましたから、
当時はなかなかのうつけ者扱いをされたものなんですが、10年間でその誤解は何とか解けたかなあ、という格好です。

自分は、世の中の一角に、身の丈ちょうどな形で、幸せな形でボードゲームが(も)存在したら良いんじゃないかなあ、と思ったので。
ボードゲームを以前から愛好し続けてきた方や、新たに興味を持った方が、よりすんなりとボードゲームの楽しさを共有できる状況を作りたい、
と言う方に重点を置いてきました。
その状況を作ることが、「今はボードゲームを知らないけれど、今後ボードゲームに出会って幸せを得うる人たち」に気づいてもらう余裕を生み出すだろうと。
必要以上の拡大を性急に志向する必要は本来なくて、気長にそこにあったら良いな、と。

しかしながら、私たち(や国内のボードゲームに関わってこられた皆さん)が現在のような取り組みを始める前には、
ボードゲームは、そこに踏みとどまることすらも至難な状況でした。
今となっては当たり前に手に入るようなボードゲーム環境(つまり遊びが継続可能な環境)も実現されていたとは言い難く、
吹けば飛んで散り散りになるような状態。これは問題だと、自分は真剣に捉えていました。
とりわけ私達が力を注いだことと言えば絶版名作の復刻、安定供給という所が分かり易いかと思います。
面白いゲームが入手できる状況が保たれる、というのは、ジャンルの継続にとっては一番手早い前提条件だと考えたのです。
ですから、特に2012年からはここに本腰を入れ、リスクは感じながらも絶版復刻のプロジェクトを連打し、
商業として継続可能な地点までの収益化を目指してきました。

2016年の終わりには約50タイトルのリリースを実現し、自分の中で「一旦ここまで」という区切りを付け、
2017年に入ってからはアクセルベタ踏みを止めました。少なくとも、ここを一つのセーブポイントと設定しようと。
ニューゲームズオーダーが、「無茶しなくても続く会社」となれたのかどうか、確認するフェイズに入りました。

2017年も暮れに近づき、ここ半年余り自社の推移を観測していて、「うん、成立した」という結論を、この数か月で出しました。
継続的に供給しているタイトルが堅調に売れていっているということは、増加傾向にある、
「今度の休みにでも、ボードゲームを遊んでみようかな」という皆様のお役に立ち続けていることと捉えられるからです。


以上のことは非常に喜ばしいことですが、それは同時に、私達の今後に新たな課題を突き付けてもいます。
「じゃあ何故これ以上、新規タイトルをリリースする必要があるのか?」ということです。
過去5年間はあった「ボードゲーム商業成立、継続のため」という大義名分は、今は後退したのです。
私達は、自ら創り上げたボードゲームを世に問いたい作者本人ではなく、ボードゲームの価値を、
ご希望の皆様にお引渡しして収益を上げる企業ですので、
「もう十分に、遊びきれない程のボードゲームが押し入れにも売り場にもあるんだけど…」という状況では、
さらなるゲームを出す意義は、大きく薄れかねないのです。


とは言え、心の一方には。
「いやー、どうしても、どうしても!出したいゲームがもう一つあるんですわー」という気持ちがあります。
「まだあの傑作を出してないじゃないか、ニューゲームズオーダーは!」という思いや。
東京ドイツゲーム賞を通じて、「こんなすごいゲームを作る人がまだいるんだー!」という発見は。
一つ一つのゲームのことを思い出すと、わくわくする心が呼び覚まされるのです。
このゲーム出したら、きっと皆、喜ぶぞー!と…。

だから。やっぱりまた新たに、ゲームを出そうと思うのです。ただ前述の通りですから。
今までも適当にゲームを出してきたことは一切無いわけですが(そもそも適当だと出せないのですが)、
今まで以上に、高いハードルを越えた上で、ゲームを出していこう。という思いの中で、今年はゲームを作ってきました。


…嬉しいのはね。
新たにゲームを作ろうとすると、相変わらず、めっちゃキツイです(笑)。
西山と二人、最近口をついて出るのは「こんだけバカ程やってきたのに、ゲーム作りって何でこんなしんどいんだろ…」
というフレーズです。
ババンクも。パトロネージュも。めっちゃキツかった…、というかパトロネージュは現在進行形でキツイ(笑)。本気ヤバイ。

何せ私ども結構合理主義者なので、その私達がここまでキツイということは、それだけたいそう価値のあるものを皆様に
お届けしようとしてるってことなんじゃないかな…、という、手がかりになってる所がございます。
わかんないんだけどね。みんな、楽しんでくれるかなあ。楽しんでくれたらいいなあ。
売れたらいいなあ。ええ。


ということで、次回ゲームマーケットまで1か月を切ったただ今から、おいおいとお話していこうと思います。
おそらくは、ある程度発売に自信のあるババンクから。
パトロネージュは間に合うかどうか予断を許さなすぎるので、状況が好転するたびに適宜お話してくような気がしてます。
待っててくださーいね(笑)。

10月、終わるじゃないか。

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  • 2017/10/27 08:23 午後
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10月開始のブログを書いたと思ったら、今日はもう27日(笑)。
この1か月、ゲーム制作&ゲーム制作の日々でございました。
次回新発売のものは相応の規模のプロジェクトなので、なかなか一朝一夕にいかず、1㎜ずつの進行という感じで来たのですが、
…かなりいい所まで来ている、気がしています。しっかり完成できるのか、という点では毎度ながらスリリングですが、
できたらきっとお楽しみいただけるんじゃないか…、とは思っております。
後で2017年を振り返ると、このゲームという感じになりそう(笑)。自分のパートはもうすぐ100%終わり、
製造パートに移っていきますが、もうひと踏ん張り、後悔の無いように全力を振っていきたいものです。


世間はエッセン・フェアですね!例年ながらドイツには行っておりませんが…、ドイツに行ってできる仕事も確かにあるのですが、
行かなくてもできる仕事もあるのです。ドイツに行かなきゃできない部分はいらしている皆様にお任せし、
私共は私共独自のことに専心してます(意外と色々あるんですなこれが(笑))。

エッセンがらみでも一部ご期待いただいているものについては、手掛ける予定にはなっております。
時期については向こうサイドのスケジュールによるためちょっと時間は要するかもしれませんが、
自分達としては可及的速やかにと考えております。

今年は安定的に販売ができるようになった分、出版タイトルは減らして…と言っている割に、
相変わらず出版待ちのタイトルにデータ待ちのタイトルに、契約書だけ持ってるものに…という状況は変わらず、
あまり体感が変わってないです(笑)。NGOは2月決算なので、2月いっぱいまでにはもう何個かお届けしたいと思います。
引き続き、よろしくお願い致しまーす。

B2Fの12年目、スタート。

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  • 2017/10/01 08:32 午後
  • 投稿者:
10月開始、ということは~、2006年10月に創業したB2FGamesの11年が完了し、12年目に入ったということを意味します。
そうか~。

…という本日も、私はボードゲームの制作関連で、重い仕事をやっております(笑)。
相変わらず、ゲーム作りは難しい。難しいけれど、不可能とは違う。
「難しい」を雑に「不可能」と読み換えて、「不可能」フォルダに投げ込めば、大概のものは不可能不可能。
価値あるものは、価値あるものほど、大概難しいんですから。

難しいけど、できたら素晴らしいことをやりたい。今は目の前にあるゲームのことだけ。
これを皆さんに届けられたら、わたしゃやってる価値があるワイ、と改めて確信できますわ(笑)。
面白いゲームを皆さんに遊んでもらいたい。面白いからなあ!そんだけじゃあ!

ということで、、、12年目もよろしくお願い致します。

9月の進捗。

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  • 2017/09/15 07:44 午後
  • 投稿者:
気が付けば9月も半ば。B2FGamesとしては9月決算なので、今月を終えれば11年目も終わりです。
ニューゲームズオーダーの売り上げは今月も堅調なので、出版している自社ゲームを選んで、そして遊んでいただけてるなら、
自分が言葉を連ねるより申し上げたいことも伝わってるんじゃないかな…というブログ更新を怠っている言い訳です(笑)。
しかし人数規模も変わらずなので、粛々とした通常業務でも日々はしっかり過ぎていくもので。

先日はついにコヨーテの増刷、1回で1万部を刷ることになりました。
コヨーテに限っても、ここの所は半年5000部、年1万部くらいは売れるという話になっています。
確かにモリモリ出荷してるがホントかいなと思ってる所も相変わらずあります(笑)。
ただまあ選んでいただいているんだし、安定供給できて、収益も上がってってことなら
(コヨーテ面白いですから)万々歳ですからやりましょうねえ、と。

加えてここの所税務調査が来て、会社運営のよりしっかりとした体制作りはやらにゃならんねという話にもなっています。
見えにくい所ですが、ここらへんをクリアしてより一層滑らかに皆さんのお役に立てれば良いなと思いつつ(言うは易しですが)。
新製品制作/出荷業務/体制整備、ということで当面進むことになりそうです。

もうすぐゲームマーケットのサークルカット締切ですね!
一応2個載せられるつもりで進めていますのでー、もう少ししたらお話します。
いや~、上手くブツを完成させられればいいが、…どうだろう!

夏だから唐突に本音。

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  • 2017/08/10 08:04 午後
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さて8月も10日。毎日暑いですねえ(今日はちょっとましでしたが)。

現状2つのボードゲーム制作に着手、で1個サブ的な物が増えて3個、となっているのですが、
お陰様で営業的に尻に火が付いている状態まではないので、ある程度腰を据えてやれております。
(次回ゲームマーケットには基本出したい、とか、契約の期限が、とかはあるのですが)

自分達の今の役割を考えると、このやり方かなと思うのですね。
バリバリ出せばいいってもんじゃない形勢になっていると思うので。
絶対必要、絶対欲しいってものを作れるように、力を満たしてまいりたいものです。


2017年のニューゲームズオーダーの役割、っていうものについては納得ずくで果たしているし良い感じでもあるのですが、
2017年の私個人、ということでいうと、「ニューゲームズオーダーの責任者」のみに注力していることに若干懸念があったりもします。
諸状況に対して言いたいことはあるし、言った方が良いかなあということもある(ネットでは書かないものの口頭では常に公言していますが)。

一つにはまあ、ボードゲームの出来の良し悪しについて。
昨今のSNSの広がりに追随して、好みかどうか、という話にひたすら終始させてしまうのは、流石にまずい気がしてるんですな。
そもそもこのジャンルのゲームってのは、何が良かったんだ、というのを、失わないようにはしたいもので。
ただまあ、自分が思うこのジャンルの長所って、絶対万人向けじゃあ無いんだろうと思うので、
売れる限り売っていきたい商業上の都合との相性が悪いから、隠されがちになるんでしょう。


そしてまあ、もう一つはプレイヤー、もしくはプレイヤー集団の良し悪しということについて。
ボードゲームは箱とプレイヤー集団の掛け算なので、箱の出来良くするだけでは所詮蟷螂の斧で。

確かに駄目な箱はある。いくらでもある。思わずクソゲーと呼びたくなる。
でも、それでも誰かがそれなりには力を割いて作ったゲームを気軽にクソゲーと呼ぶ割には、
プレイヤー側にはクソプレイヤーという汚名を受けるリスクが無いってのはどうなのか。

いやホントはきっとその汚名のリスクは陰にはあるんですが、流石に度が過ぎて波風立つ感じなのと、
自分もその汚名を受けるリスクがあるから皆でちょっと意識するのを避けてる、という2つで皆明言しない。
そう言われてしまうと、皆誰かしら、自分のコミュニティ内の知り合いを思い浮かべてしまったりするし。
常にじゃなくても時々…みたいな人もいるし。
(勿論「クソプレイヤー」の物差しって、という難しさでもあるんですが、まあまずは周囲の関係者の範囲で「あの人とずっと遊んでいきたい」と思われているかそうでもないか、という一点でいいのではないかと思います)


とまあ唐突に書きましたが、特に心境の変化があるようなことがあったからでもなく(笑)、
「そう言えばこういうこと、随分長いこと書いてないなあ」と思ったからです。

正直最近、良いゲームを良い感じで遊んでいただいているグループも、めっちゃ増えてるな!と感じてます。
有難いニューカマーの皆さんがホントに多い。ホントに嬉しい。

ただその状態って意外と自然でもない。ボードゲームって、適当に作って適当に遊んでも面白くなるわけじゃあない。
作る人たちがうんうん頑張って生み出したゲームを、遊ぶ人たちがうんうん頑張って楽しむから、面白くなるんだろうなと思うんで。
ボードゲームが1回面白い度に、快挙だと。
その度に、デザイナーとプレイヤー全員が、ハイタッチして喝采を上げてもいいようなもんだなあと、
そう思っているので、そういうことがガンガン起こって、そうじゃないことが減ってく方向になればいいなあ、と。

いつも思っている願いを、ふと書きました(笑)。まあそういうことの橋渡し、引き続き頑張ってまいりまーす。

8月始まってる。

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  • 2017/08/04 02:58 午後
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忘れた頃にブログ更新(笑)。7月は(私は本社仕事でしたが)ワンフェス出展したり、自社ゲームの制作進めたり、
タチキタ的には相変わらずガンガン来る他社さんの製造仕事進めたり…ということで忙殺されている1か月でした。

出荷も順調。ニューゲームズオーダーの期は3月からですが、3,4,5,6,7月と、5か月連続で合格点の売り上げを出せてます。
凄い!とどこか他人事感覚で思ってますが(笑)。
昨年までに着々準備してきて、昨年末にそれがようやく整いました。
「2017年はこうなる(はず)」としていた予測が、その通りに進んでいる感じ。
「まあ、予測した通りだから…」という気持ちと、「おお、ホントに予測通りになってる、凄いなあ」という気持ちが両方あるってことで。

今月は、秋ゲームマーケットに新製品を出すための締め切り的な月になっており、ここの所の働き次第で出来に反映されるので、大事。

再版関連については、お陰様で先月ファブフィブが再入荷できました。
品切れしているハツデンについては、おそらく8月末に間に合うようなスケジュールで進んでおります。
手に入り難い向きもあるかと思いますがもうすぐですので、少々お待ちいただければ幸いです。

六次化農村の今後の取り扱いについて

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  • 2017/07/08 02:50 午後
  • 投稿者:
ゲームマーケットでの発売から1か月半ほどの時間が経ちまして、今後の取り扱いについて、以下の通りとさせていただくことになりました。

・ボードゲーム専門店を中心に一般出荷
・残り部数(少しです)を引き続き弊社通販にて販売
・再生産の予定は今の所無し

先日よりお話していた通り、「六次化農村は生産部数500部」「即座に完売するようなことが有れば再生産検討」
ということでしたが、通販での販売の結果完売には至っておりませんでしたので、
(以前よりご要望をいただいていたこともあり)残り部数について卸での出荷をさせていただくことに致しました。

いただいたご注文により、弊社での在庫は(弊社通販分として残している数部を除き)完売となっておりますので、
ご購入を予定されていた方は各ボードゲーム店舗様でお買い求めいただければ幸いです。

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さて六次化農村につきましては、(少部数とは言え)ニューゲームズオーダーの枠内で製品化でき、
愛好者の皆様を中心にお試しいただけ、様々ご感想を持っていただける所まで届かせられたこと、たいへん良かったなと感じております。
なおかつ弊社としては実質完売でき、このちょっと厄介な、さりとて見過ごしてしまうには惜しいゲームを収益化できたというのは、
その規模はともあれ小さなことではありません。


製品化する上では、東京ドイツゲーム賞に応募いただいたものをそのまま発売、とはできなかったのですが、
仕上げる上では「どう整えるのか」もしくは「どう整えないのか」といったことを、自分達なりに考え、
取り組ませていただきました。
それは、作者である神田さんのデザインのご意図と、これを遊んでいただく皆さんの「緊張感のある橋渡し」と言える作業でした。
両者の距離を近づける、ということは、果たして今回すべきことなのか、という気持ちも当然あるわけですが、
ジレンマを感じつつも、商業的に成立させる意味というのは、やっぱりある(何せ皆様の卓上にお届けできますから)、
というのが自分の立場です。
皆様のご理解とご協力をいただき、自分たちとしては、一つ頷けるものになったかなと感じております。

自分の「六次化農村」に対する個人的な感想は「ボードゲーム作ろうとする人って、不思議な人たちだよなあ」
ということです。
どういうモチベーションであんな大変なゲームをお作りになるのか、自分には根本的にわかりえないんだと思っています。

例えばワレスが好きなら、大多数の人はワレスのゲームを遊んで満足するし、スプロッターが好きならスプロッターのゲームを遊んで満足。
自分で作るっていうのは、「それで飽き足らない」からなんでしょうか。それ以上のものが何かしら見えるということなのか。

そういった方々に、奇異さを感じながら、同時に尊敬と感謝の念を抱いています。
商業のことだけ考えるといつの間にか忘れそうになりますけど、ボードゲームの面白さを動かす両輪、その一つは、
作者の方々のその「奇妙な習性」だと思うのです。

そういったことを踏まえて…いや踏まえなくてもいいんですが(笑)、六次化農村、良かったら遊んでみていただければ幸いです。


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