2016/08/30 08:23 午前

スルー・ジ・エイジズ。遊んでくれよ、このゲームを!

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  • 2016/08/18 09:07 午後
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https://sites.google.com/a/newgamesor...h-the-ages

スルー・ジ・エイジズが今朝倉庫に入荷、致しましたー!と言っても自分が倉庫に駆け付けた時刻(8時半)には既に来ていたのでした(事前アナウンスでは9時着荷)。
完成品を確認して、自分で予測していた以上の感慨がありましたねえ。本当になってるよ、日本語版に!来たよこれは!
(何か国語もで相乗り製造されているので、本当に日本語カードが入っているのか…という一抹の不安もあったのですが)

え~、確か「スルー・ジ・エイジズ」をご存じないという方にもその内容等しっかりとご紹介するといったようなお約束を、
前回のブログで書いていたような気がします。
しかしながら、本日の激烈出荷作業等々により、若干私体力気力に限界近づいていて今ちょっと全ては難しいので、
結論としましては書きたいことを書きたいように、書きます!

そもそも自分がこのゲームのことを知ったのは、B2Fゲームズを始めて間もない頃、10年近く前(2006年ごろ)でした。
当時の自分は正直ボードゲームの知識がほとんど無かったといっていい状態でしたが、その頃中学時代からの私のゲーム仲間であり、
今なお色々(NGO界隈でもボードゲームの翻訳やパラノイアトラブルシューターズの翻訳や東京ドイツゲーム賞審査員等)
活動している私の指南役、沢田くんが「最近はドイツの新興メーカー、さらに他の国からも面白いボードゲームが出てくる時代になってきている」
といったことを力説していたのを、「へ~そんなもんなんですか~」と聞いていたのでした。その時名前が上がっていたのが、
マック・ゲルツのデビュー作「古代」、フランスの新興メーカー・イスタリの「ケイラス」、そしてチェコのブラーダ・フヴァチルの「スルー・ジ・エイジズ」。
今考えても2000年代前半からのドイツメジャーメーカーの停滞の後にやってきた2005年以降の流れを象徴したようなタイトル群を挙げていたので、
沢田くん先見の明ありましたねえという感想も沸きますが、当然ながら彼だけでなく、日本国内でいち早く面白いゲーマーズ・ゲームを遊ばんとする
(多分当時総勢100人くらいだったのではないかと推測される)コアゲーマーの皆さんのご慧眼と、
当時これらのゲームを大方ラインナップしていたゲームストア・バネストの中野さんのお力は大きかったと思います。
ほどなくこれらのゲームを遊んで「実際凄い!」と感動した私は、中野さんと電話で色々とお話して、
「こういった特に力のあるゲームを大きく売り出して、広めていかないんですか」と質問したところ、中野さんからは
「どのゲームに力があるかを決めるのはバネストの役割ではない、それはプレイヤーの皆さんが判断されることですから、バネストはその選択肢を並列に作り続けます」
という凄みのある内容のお返事をいただきました(お答えそのままではないですがこういう内容だったと認識しています)。
この答えを受けて私は、
「私達は逆に、『自分たちはこういうゲームが面白いと思う』という自らの価値判断を前面に押し出して、
自分たちがこれと思う、確信のあるラインナップを作って、ゲームを広めていくアプローチを取りたいと思います」
と申し上げました。
中野さんからは「お互いの考え、役割に沿ってやりましょう」というお答えをいただきました。

…10年経ちましたねえ。どうにかこうにか、ギリギリですが、お互いまだやってますね、中野さん(笑)。
私たちは、イスタリには縁が無かったと言えますが、「コンコルディア」等、より思い入れの深かったゲルツのゲームを取扱い、
そして今、多くのボードゲーマーにとって「特別な存在」「憧れのゲーム」だった「スルー・ジ・エイジズ」の日本語版(!)の発売に至りました。
こういった2000年代中盤の大物ゲームの中でも「スルー・ジ・エイジズ」がより求心力を持った理由はおそらく、
これを入手し、存分に楽しむうえでは障害となった、複数の問題からでした。

1つには、何といってもテキストが書かれた大量のカードがありました。
どうにかこうにかかじりついて遊んだ人たちからは「それはもう桁違いに面白かった」という噂が聞こえてくるものの、遊ぶための苦労、手間は並ではなかった。
バネストさんが作られた和訳シールに頼り、また有志で訳を拵えたりといった中で草の根で遊び継がれましたが、
もう一つの大きな理由、当時のドイツゲームの常識でいうと例外的なプレイ時間の長さもあり、なかなか十分に遊びつくせる面子を集めること自体が難しく、
とても外に波及する状態ではありませんでした。現在に比べればはるかに国内ボードゲーマーの数も少なく、
インターネットも今ほどは社会全体に浸透していなかったため(SNSはほぼ無いか出たて程度だったのではないでしょうか)、
当時の日本でのスルー・ジ・エイジズは、コップの中の嵐。ただし局地的ではあっても激烈な嵐でした。

現に、小規模ながら独自にボードゲームを入荷販売し始めたB2Fにも、「スルー・ジ・エイジズを!」という声は非常に多く届きました。
その大きな要因は、沢田くんの勧め(というか要望)にしたがい、フヴァチルがチェコのパブリッシャーでのみ発表していた「グリーンランド」を
独自に輸入したことが大きかったかと思います。

http://www.tgiw.info/2007/02/b2f.html
(↑当時のTGIW様の記事!懐かしいですねえぇ。)

これはボードゲーム界隈におけるB2Fの初仕事と言え、たしか50個程度の入荷ではありましたが通販の注文もどんどん来て、非常に嬉しかった覚えがあります。
自分たちとしては「流石にスルー・ジ・エイジズは長すぎるのでグリーンランドがいいなあ」と話していたんですが、
お客様からは、「ホップ、ステップ、で最終的にスルー・ジ・エイジズ、ですよね!」と掴みかからん勢いで言われたのが記憶に新しいです。
本当にもう、拝み倒す感じで「くだせー、スルー・ジ・エイジズくだせー!」みたいな(笑)。
それでもあの時は、どう考えても、夢のまた夢でした。何もかもが無かった。
ニューゲームズオーダーは、(そういう方向への気持ちこそありましたが)具体的な計画すら無かった時期です。

あともう1つ、原語版自体が、作者と権利を持つパブリッシャーの間で何等か揉めた経緯があり、スルー・ジ・エイジズの再販、増刷といったことが、
(その世界中からの需要に反して)長年にわたり順調でなかったことが、ボードゲーマーの気持ちをことさら募らせた部分はあったと思います。
再販があったりしてもどこか細々とした形に留まり、「結局今スルー・ジ・エイジズはどうなってるの?」というのは、
ベテランゲーマー間でも折に触れ出てくる話題でした。

そして数年の空白の時を越え、俄かにその名前を思い出すことになったのが、2015年エッセンを前にしての、
「チェコゲームズエディションからのスルー・ジ・エイジズ再販」のニュースでした。
近年のフヴァチルのゲームは、彼自身が参画しているこのパブリッシャーから軒並み出版されていましたから、
これはすなわち、スルー・ジ・エイジズの権利問題が完全にクリアになったことを意味しました。

この知らせを受けて、自分はすぐに沢田と相談しました。どうする、と。

2015年の国内ボードゲームの状況は、数年前からは激変していました。
ホビージャパンさんやアークライトさんといった大手ホビーゲーム企業が本格的にボードゲームの日本語版出版に参画されたことで、
今や多くの新作ボードゲームが「日本語版を入手できる」ようになっています。2006年から振り返ると驚くべきことですが、
今回のスルー・ジ・エイジズも、自分たちがやらなくても、何らかの形で日本語版は出版されるだろう、という予想がありました。

ただ、ローカライズのクオリティがいかに確保されるのか。問題はその一点だと、私は考えました。
このゲームは、桁違いの面白さの反面、しっかりしたローカライズの土台を持たなければその真価を発揮できないことは、明らかだからです。

今回スルー・ジ・エイジズの日本語版制作にあたっては、まず沢田がルール・カードの翻訳をし、ここに校正の山根が修正を入れ、ここで挙げられた(無数の)議題について、
私と山根が協議しながら、この協議の結果を関が即座にDTPでルールやカードの原稿に反映する、これを完成するまで延々と続ける、という、
ニューゲームズオーダーの基本となる作業体制で行われました。
結果としては、校正から原稿の完成には、まる2か月の時間を要しました。
改めて思ったことは、

「ヘビーゲームのローカライズは本当に辛い」

ということです。率直に申し上げて、収益性の面から、分が悪過ぎる。正確に言えば
「日本語版出版には商機があるが、商業的に最適化したければ、手間をかげず『一応日本語になってる』くらいに留めた日本語版を作った方がまだしも儲かる」
ということです。何が厳しいといって、
「ローカライズの精度・出来を上げても、(ブランドイメージの向上にはつながっても、少なくとも短期的には)売り上げ増にはほぼ繋がらない」という見方ができることです。
「日本語版がこんな出来なら、英語版を買うよ!」と言って実際にそうできる方々(仲間内みんな英語版でも遊べるようなベテランの方々)は、
実際日本語版が出る前に最速で原語版や英語版を買って遊ぶ選択肢を持った方々なのです。
そういった方々が「どれが次に買いなのか」ということを他の多くの方々に知らせる機能を持ち、その情報を受けたより多くの方々が日本語版を買う。
そういう流れで今日本語版のヘビーゲームが購入されている、という大まかな認識を、私は持っています。

ヘビーゲームですから、価格も安くないそれを買おうという方は、それはもうそのゲームを明確に遊びたいと感じて買うのです。
そのゲームのローカライズの出来が悪ければ、当然ながら落胆も批判もするでしょう。当たり前です。
しかしながら、それでは売り上げ数が変わるのか、というと、(残念ながら)目に見えては変わりません。
批判は既に買った方々が中心となり起こるものですし、仮にローカライズの悪い評判を聞いても「プレイ時の苦労をいくばくか覚悟しつつ買う」
という行動に至る方が多数派だと思います。ローカライズの出来で、自分が購入するゲームのオーダーを大きく変える方は多くないはずです。

率直に申し上げて、ホビーゲーム各社のローカライズのクオリティは「場合による」という認識を、私は持っています。
全部駄目ということはないが、全部良いということもない。非常に多くのゲームが出版されていますから、担当した方の作業クオリティにもよるでしょう。
予算枠にもスケジュールにもよるでしょう。
本当にありがたい、助かる!ということも多いが、うーむこれは、ということもなくはない。
しかしそのローカライズ、総体としてやってほしいか、やらないほうがいいかと言われれば、ほとんどの方が、勿論やっていただきたいということになるはずです。
私たち自身、自分たちの会社としては定番旧作出版に専念し、新作チェックにほぼ労力をかけなくても後から日本語版で確認できる現状には、大きなメリットを感じています。

ただ、スルー・ジ・エイジズについてだけは、日本のボードゲームコミュニティは最善を尽くすべきだと、私は考えました。
率直に申し上げて、じゃあニューゲームズオーダーが日本語版を手掛ければ、間違いなく出来のいいスルー・ジ・エイジズが手に入るのか、と問われれば、
自信を持って「勿論です」と答えることはできません。今なお、確信を持ってはいません。そもそも、きわめて難しいのです。
大判の12ページのルールブックに加え、初プレイの人用のハンドブックが24ページ。
しかもこのハンドブック、エッセンでの初売り時にはチェコ側が間に合わせられず封入されていませんでした。
(私たちがハンドブックのPDFを入手したのは相当後、日本語版入稿の締め切りギリギリの時期でした)
それ以上に、300枚超のカードのテキストをミス無く訳し、(原語版でも問題を抱えているかもしれない)用語の統一を図り、
元版から遊んでいる皆様のご理解を得ながらも、新しく遊んでみたいという方々にも門戸を開いたスルー・ジ・エイジズ日本語版を得る、ということは。

しかし明らかなのは、そのことの必要性を誰より感じ、自らが直接その為に力を尽くすことができ、自ら出版の資金を負担し直接的に生活を賭ける立場に立ちうるのは、
今この日本で、私達をおいて他にはないということでした。

今スルー・ジ・エイジズが、コップの中の嵐でなく、あの頃より遥かに増えた国内ボードゲーマーの皆さんの中心に、生じるのか。
やはり生じないのか。それを知りたい。それは10年越しの問いです。
そして、ゲームの魅力自体でない理由でそれが生じなくなるとするなら。それは悔しい。
なんで自分たちがこうしているのかわからない。だから手を挙げようと。

儲かるかは?儲かるように、力を尽くします。ホントのところ勝算があるわけではないですけど、売れなきゃ終わりですからね(笑)!

客観的に考えて、今日本のボードゲームコミュニティが選べる、現実的で勝機の一番ある選択肢は、ニューゲームズオーダーなのだから、
ニューゲームズオーダーというカードを切ろうと。限りあるカードだが、ここは切ろうと、そう考えました。
予想通り、複数の会社が日本語版出版に手を挙げた、ということを先方から聞き及びましたが(考えるとそのシチュエーション自体が凄いですね)、
結論としては、ニューゲームズオーダーが日本語版を出版する運びとなりました。
余談ですが、後日すごろくやさんの10周年記念のパーティの席でホビージャパンのボードゲーム責任者、会田さんに
「スルー・ジ・エイジズはニューゲームズオーダーさんに頼むことになったってチェコゲームズエディションから連絡あって、びっくりしましたよ!凄いですねえ!」
と笑いながら言っていただいたのも、嬉しいことでした。
僕らは本当はルール短くて売れそうなコードネームの方がやりた…(笑)、という話はいいですね!

一点。今回入荷したスルー・ジ・エイジズは、1500部となっております。
チェコ側とは、これで形勢を計ろうじゃないかと、そう話し合いました。
多すぎるのかもしれません。でも、少なすぎるのかもしれません。
10年前なら、とんでもなかったですね(笑)。でも今は、これでは少ないのだと思いたい。
そうしたらまた、お時間はいただきますが追加で製造して、スルー・ジ・エイジズ、売り続けたいと思っています。
ニューゲームズオーダーの今後を占う上で、このスルー・ジ・エイジズに賭けてみてしまいます。
いやあね。本望だね!

ということで皆様、どうぞ遊んでみていただければ幸いです…、ってゲーム内容ほんっとーに何も言ってませんけど、
たぶん熱心なプレイヤーの皆様がご紹介などされてると思います。
すいません、各自調べてください(笑)!


スルー・ジ・エイジズの話、の前置き。

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  • 2016/08/12 10:00 午後
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少しずつスケジュールがずれている部分はあるのですが、古代ローマの新しいゲーム、ジュリエットと怪物、
そしてバルバロッサの再出荷が始まりました。これでラインナップの綻びがかなり回復したぞー、と思ったのも束の間、
パラノイアトラブルシューターズ、フェレータ、クー、ワンスアポンアタイムが品切れになっておりまして、
さらにはコヨーテ、ゲーム用紙幣、そして枯山水が品薄に。…切りがない(笑)。ちょっと前にもこんなことを言っていた気がします。
稼いだはずのお金が、毎度ながら、すいすいと吸い込まれてしまうのでございます。パブリッシャーとは!

ニューゲームズオーダーは、2012~13年辺りから本格化した自社製品路線への本格転換の際、
(もうご存知ない方も多いかもしれませんが2009年創業当初は「輸入ゲームにしっかりした印刷の日本語ルールをつける問屋」としてスタートしました)
中期目標として「質の良いゲーム50タイトルのラインナップを作り、これを継続的に流通させていく」ということを掲げました。
掲げながらにして(当時はリリースしたタイトルがまだ3個くらいでしたから)「できたら素晴らしいけど大風呂敷だなあ」と、
自分たちのことながら思っていた所はあります。
ただ、ボードゲームが草の根文化、徒手空拳だけでやっていく、という状況から一歩脱することを良しとする前提に立てば、
商業との親和性向上というのは当然のように視野に入ることでした。
そして、ユーザーの増加と利益拡大(品質向上/ラインナップ拡大→現場充実→儲かる→品質向上…というプラスのサイクルの開始)
のため、日本語版出版をその取り組みの中核とするならば、まあそれは50タイトルくらいは要るよね、という直観的な数字が出されました。
100は無茶だが10くらいでは≒無意味なので…、というような話も、当時社内でした気がします。
いや50も相当無茶なんですけど(笑)、という本音も抱えながらも、
「やるorやらない」という二者択一の前ではやらぬと言えるわけもなく(そういう病ですから)、
畜生やってやるさと3~4年取り組んできました結果、今の通りとなりました。50タイトル、もう手の届く辺りです。
というかもう届いたのか?具体的にはちゃんと数えてませんが(笑)、今年中でしょう。


得たものは大きい。


元をたどれば自分がの学生のころですから、20年も前から思い描いてきた計画です。
今改めて考えても、これはやった方が良かったのではないかなと思います。
商業という領域は、今の私たちが生きている空間でかなりの幅を占めていますから、そことの親和性を高めて、
上手い距離を取っていくのが大切だ。…というのが私の持論です(オーバードーズは禁物だと思いますが)。
自分(たち)が生む労働力をフルタイムでつぎ込むという上でも、つまり生計を立てるという上でも、これは大切。
ボードゲームを楽しんできた皆様にも、新しく楽しみ始めた皆様にも、いくらかメリットがあるように、できているかなと考えています。

しかし、得たものは大きいですが、これでは(やはり)得られないものがあるという確認もできました。
私たちの望むゲームの面白さとは、しばしば環境に弱く壊れやすく、それゆえに尊いものだと感じます。
望ましい遊びの環境は、時に容易に得られたかと思えば、時にはかなしいほどに得られず、そのため、面白いはずのゲーム(製品)は、
面白いゲーム(プレイ)を保証できない。上手く遊べたとき、「こんなに面白いゲームは無いなあ!」と思わせるゲームが、
違う時違う場所違う人とでは、何故かウンともスンとも言わないといった、気難しさが、気難しい魅力が、ボードゲームということなんだろうなあと。

…こういうものは、商業には向いていないかもしれません(笑)。
そんな中で比較的に環境に強いタイトルが、商業面で頼られることになりますが、それが=面白いゲーム、とは限らない。残念ながら!
売り上げランキングが、面白さランキングとリンクすることは…無いのかもしれません。
どこかで、利益と面白さ、二者択一、という要素、ありますねえボードゲーム商業。

そして私たちはここまで、なんだかんだ「面白さ」優先し過ぎましたね(笑)。
まあ、何ら悔いはなく、たとえ何回やり直しても、こうしてしまう気がしますが。
今のニューゲームズオーダーの商業的な状態は、ちょっと評価しにくいですが、「惜しい」のか、「ちょっとまずい」のか、どうかな、といったところです。
先日スルー・ジ・エイジズのリリース日を聞きにいらした、古くから遊んでらっしゃるのだろう(初来店の)プレイヤーの方に、
「SPIもアバロンヒルも潰れましたから、潰れないように頑張ってください」と仰っていただいて、ホント有り難いなあと感じました。
こういうことをブログに書こうと思ってましたから、ホント絶妙なタイミングでいただいたお声掛けだなと。
ゲームの歴史に名を残すパブリッシャーと並列に語っていただくこともそうですが、「テーブルゲームパブリッシャーは基本的に潰れる、儲からないから」
という前提もご理解いただいているということで(笑)。
潰れたり、休止したり、吸収合併されたりという海外のパブリッシャーが後を絶たない中で、
自己資金で、フルタイムでやっているゲーム専門のパブリッシャーとしての時間は、短くもなくなってきました。有り難いことで!
(海外のそういう話を聞いては、明日は我が身だな!と社内じゃ話してますが)

それを「いや、今後も元気にやっていきますよ?」というのが、ここからのわたくし共の戦いということになります。
その上では、これからのニューゲームズオーダーの出版には(勿論ファイナンシャルな要因から)、
今までと違うやり方が求められることになっています(外目にはあんまりわからないかもしれませんし、わからなければそれでいいのですが)。
まあ借金はしてないから最悪平気なんですが、文字通り「余裕は無い」し、規模が大きくなったから「明確な失敗」1回が致命傷になりかねない。
でも、これからも面白いゲームに向かって、お金は持ってるけどゲームは知らないみたいな人の横槍無く、
ゲームを作ってお届けしてまいりたい。その上では、新しい作戦が要ります(笑)。だからそれを練っています。

だから、2012年辺りからの私たちの(素晴らしく野放図な)やり方に一つ終止符を打つ予定なのが、
今月出す切り札「スルー・ジ・エイジズ」ということになっております。
9月リリース予定となりました「フードチェーンマグネイト」も、大物ですが、これについては事前にご予約ご支援をいただいて、ということを含め、
この2016年からのニューゲームズオーダーの新しいモードの出版形態、という位置づけになります。


スルー・ジ・エイジズ日本語版をニューゲームズオーダーが出すって、なーにをこの期に及んで無茶なことを、
って感じですが、まあ。出したかったんですよ(笑)。「面白い」ボードゲームの、重量級の象徴的存在ですからねえ。
この10年近く、ずっと言われてたんですよね。「スルー・ジ・エイジズの日本語版、いつかお願いします!」って、皆さんに。
「ないない、ムリムリ(笑)!」ってその度答えてましたけど、そりゃあやれるものなら、誰より僕らはやってやりたかった。
そうしたら最近、「無理、では、ない!」みたいな感じになっちゃったもので。出来心で。はっはっは。

とまあそういうスルー・ジ・エイジズのお話を、明日か明後日か、近日中に書きましょう。
あ、もちろん「その連呼しているスルー・ジ・エイジズってなんですか」という皆さんに向けてもご説明しまーす、よろしくお願いしまーす。

タチキタプリントの新機能。「駒のタチキタ」で、木製駒の販売を始めます。

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  • 2016/07/22 03:39 午後
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唐突ですが、本日よりタチキタプリント(B2Fゲームズ)/ニューゲームズオーダーで、新しい仕事に着手致します。
名付けて「駒のタチキタ」。ボードゲームに付き物の「木製駒」を、ゲームを製造する個人様/団体様向けに、まとめ売りする仕事を始めたいと思います。

https://komatachi.thebase.in/

↑イメージを把握していただくカタログも兼ねて、ウェブショップを既に立ち上げております。
ただ今、現時点で持っている木製駒の在庫(NGO自社製品、具体的には交易王等で使用しているもの)について、オープン記念価格で販売しています。
販売サイトの方でより詳しく説明していますが、販売の単位は1袋(駒の形状により異なりますが、ざっくり80~150個前後)ずつです。
この1袋は、できるだけ100グラム程度になることを目安としています。


さて、今どうして駒屋をやるのか?という話をさせていただきます。
ご存知の方も多いかと思いますが、ニューゲームズオーダー(だったりB2Fだったりタチキタプリントだったり)は、
東京・立川でゲームの小売店をやったり、問屋をやったり、メーカーをやったり、製造請負をやったり、
東京ドイツゲーム賞でコンテストをやったり、様々取り組んできました。
(1度だけですがリトルエッセンという販売イベントもやりましたね)
ただ以前から、「木製駒の入手」という部分、国内ボードゲーム作りの環境で、ちょっと不足があるよな、と、薄々意識していました。
ニューゲームズオーダーはもう50タイトルもゲームを作ってきておりますが、木製駒をどこから調達してくるかという課題、なかなか着地点が見いだせておりません。

駒屋が本格的に立ち上がらない理由は、割とはっきりしているんじゃないかと思います。
多分、「凄く地味な割に、本気で考えてみるとなかなかたいへんだから」です。

まず、ボードゲームを作る上で木製駒を入手したい、買いたいという方々、
(年々増えている個人の作家さんだけでなく、私たち含め企業の方もいらっしゃるでしょう)
その皆様が何を求めるか。まず第一に「在庫がちゃんとあること」ではないでしょうか。
もっと言えば、「たくさんの(個数で言えば万単位の)在庫があること」と、「自分たちが作るゲームに最適な、バラエティ豊かな在庫があること」。

この第一関門が、駒屋の成立をいきなり、かなり難しくします(笑)。密かに長年の課題としていた駒屋、
実際に計画してみると「理想を言い出すと際限なくお金がかかる」ということと、「儲かるか定かでない」という現実が立ちはだかります。

今回私たちが初期在庫として(おそらく2か月後くらいに)入荷を予定している駒は、8色×6種類となっています。
8色は、赤・青・黄・緑・白・黒・灰・茶。
形は、「10㎜キューブ(立方体)」「直径15㎜×4㎜厚ディスク(円形駒)」「14㎜キューブ」「20㎜×5㎜厚ディスク」「人形駒(いわゆるミープル)」「ハルマポーン(ボーリングのピンのような形のもの)」です。

ごくごく基礎的な6種類と、揃えておくことが期待されそうな8色を、ちょっと本格的にゲームを作ろうかな、
という購入者様への備えとして在庫を準備するだけでも、生産にかかるコストが100万円を超えます。
どう考えてもたいへんなんですが、私たちは2つの理由で、他の皆様が始めるよりは、格段に始め易い立ち位置に、現在いると考えています。
その理由とは…「ニューゲームズオーダー」と「タチキタプリント」をやっているということです。

まず「ニューゲームズオーダー」が持っている駒屋への強みですが、NGOでは「たくさん(数千部)ゲームを作るのであれば」
一定以上のクオリティと相応に低廉なコストの、木製駒を製造する、そのノウハウは持っています。
加えて、ニューゲームズオーダーのボードゲームに触れていただいていることで、
「ニューゲームズオーダーが普段使ってる駒からすると、このくらいの駒は売ってくれるんじゃないかな」という、
クオリティのラインについてかなり具体的にご想像いただける、ということが大きいのではないでしょうか。
あと(厳密には「駒のタチキタ」はタチキタプリント/B2Fの一部門なので)、駒のタチキタの販売先としてニューゲームズオーダーがある、という内部事情もあります。
常にゲームを作っておりますので、まず私たち自身が駒屋を欲しております(笑)。

「タチキタプリント」の存在はさらに重要です。何分、タチキタプリントがご注文をいただいているボードゲーム製造請負は、お陰様で数、規模ともに、年々増加傾向にあります。
その中で(大口の顧客の皆様中心に)「できれば駒も用意してもらいたい」という声を、常にいただいているのです。
これが、今回実際に「駒のタチキタ」を始めることにした、最も決定的な理由です。

より具体的な話にいきたいと思います。
駒のタチキタでは、ウェブショップでの1袋単位での販売も致しますが、より大規模な注文、つまり1000個単位でボードゲームを作る際の
木製駒の調達、についても請け負いたいと考えております。これはタチキタプリントの現在のゲーム製造請負の機能を拡充する形となりますので、
ウェブショップではなく、タチキタ西山(info@tachikita.net)に直接お問い合わせいただく形でご注文をお受けします。
どこまで行ってもなかなか目鼻が付かないので、ウェブショップで予定している6アイテムから、ざっくりとしたコストのイメージを以下に書きます。

まず、6アイテムの「ウェブショップでの(一般小売り向けの)」「1個当たりの」販売価格を、私たちは以下のように想定しています。

「10㎜キューブ」「15㎜ディスク」…1個10円
「14㎜キューブ」「20㎜ディスク」…1個15円
「人型駒」「ハルマポーン」…1個20円

これらは、(何よりこれだけの種類の在庫リスクということを考えると)小売価格としては妥当と考えています。
しかしながら、商業として、数百~数千部の製造に用いる駒のコストとしては、
率直にいって割高だと思います(それでも国内で買えるというメリットは評価していただけると思いますが…)。

そこで、製造のために購入される駒が多量となる場合、以下の通り割引を致したいと考えております。

「総数5000個以上になる場合」…上記価格合計から20%引き
「総数10000個以上になる場合」…上記価格合計から30%引き

つまり10㎜キューブなら1個10円が8円や7円になります。
10㎜キューブ5000個注文すると、5万円のところが4万円。同じく10000個注文すると、10万円のところが7万円になる計算です。
…ようやく具体的になりましたね(笑)!

さらに、タチキタプリントでゲームを製造される方が、そのゲームに必要な駒を購入される場合には、
(これは必要な数にかかわらず)さらに10%引きします。…と西山がさっき言っていました。
つまり、最大で40%引きまでご用意させていただきたいということです。

本日このことを皆様にお知らせしている理由は、タチキタ西山が、
「次回の秋ゲームマーケットでのゲーム製造請負のための駒製造調達のスケジュールを考えると、近いうちに具体的な駒の注文を受けないともう手遅れ」
と言っているからです。駒の製造、そして海外からの輸送には、少なくとも2~3か月の時間を要します。
私たちが平常在庫を持ちきれない量や種類の駒をご入り用の場合、それだけ前もってお声掛けいただかねばなりません。

そういうことですので、「駒のタチキタ」は、近いうちに(おそらくは1か月以内に)駒の注文を受け付けます。

ゲーム製造者の皆様なら当然お感じの方もいらっしゃるかと思いますが、「上の6種類だけじゃ自分の考えてるゲームは作れないよ!」となることでしょう。
近いうちに行う注文受付では、当然ながら、上記6種類以外のサイズや色の駒のご希望についても、
(さすがに滅茶苦茶デラックス仕様や特別すぎる色は当面難しいと思いますが)できる限りお答えしたいと考えております。
私たちとしても初めての試みですので、皆様と協力して、良いサービスを作っていきたく思います。
何卒、よろしくお願い申し上げます。


7月中日、相変わらず、走りながら考えながら。

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  • 2016/07/15 03:29 午後
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7月も半分を過ぎましたねえ。6月の後半あたりから暑い日が増えて、こりゃあ一気に夏かと思ったですが、今日は涼しいし雨が降っている。
暑いととにかく仕事へ向ける体力気力が持って行かれるので、個人的には有難い。この間に色々進めたいものです。

7月も半ばまでの売り上げは、5月6月に引き続いて、「…うむ!」と言いたくなる感じ。小躍りしたくなるようなことは全然起こらないのですが、
「全然だめだー!」と潰走しちゃうような事態でもなく、予想の幅の中にずっと入っている。しかしじりじりと厳しい。
打開案が無いまま持久戦を戦っている様相。

2~3年も前だったら、(枯山水は例外としても)1つのタイトルの成功で一気に逆転できるような、良くも悪くもそれくらいの規模でやっていたんですが、
今は1タイトルがまとめて何とかしてくれるようなことは起き難い。あとまずくなった時に構成員個々の出資で埋められる規模じゃなくなっている。
以前だってそんなお気軽にやっていたわけでは勿論無いですが、「失敗出来んなあ…!」という気持ちが常に付いて回ります。
だから計画も月単位で規模やスピードの調整を繰り返しています。5月の結果が6月に反映され、6月の結果を受けていま7月をやっている。
今の仕事は8月に反映される。
やるべきことはかなりやっているので、あとは社員みんなで売り上げ上昇を乞う儀式でもするしかないですが、
ちょっと前からすると売り上げは随分上がっちゃあいるわけで、これで足りないんだから始末が悪い(笑)。

何とかリリースできた「ジュリエットと怪物」「リトル・レッド・ブック」は順調な初動を見せているし、あとはこれまた遅れてしまっている
「古代ローマの新しいゲーム」の再販を今月必ず。
8月は多分割と前半にバルバロッサとスルー・ジ・エイジズ。作業としては、(予算の都合で具体的に動き出せないものも出ているのですが)秋冬新製品の準備、
あと2つほど新規プロジェクトの立ち上げ準備。それから東京ドイツゲーム賞の二次審査。
ついでにB2Fのボードゲームコーナーをちょっと手入れしようかなと思い、ちょっと始めておりまーす。

書籍「パラノイア トラブルシューターズ・リトル・レッド・ブック」を7月15日に発売します。

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  • 2016/07/07 05:00 午後
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表題の通り、本日は新刊書籍の発売のお知らせです。
一部で既に発表済ですが、弊社より刊行しておりますパラノイアRPGの第一ルールブック、トラブルシューターズの抜粋・再編集版、
プレイヤー向けハンドブック「リトル・レッド・ブック」を7月15日にリリースすることとなりました。
価格は税抜1200円(税込1296円)です。

※当書籍は、(ここではお知らせしていなかったですが)PDF版としては(税込648円で)既に販売していたものです。
https://gumroad.com/l/ZBnMF

今回のリトル・レッド・ブック冊子版の出版の意義としましては、

■携帯・参照しやすいパラノイアRPGのプレイヤー向けルールブックを出版し、ゲームプレイの利便向上を図る
■価格が理由でトラブルシューターズをご購入されていなかった皆様の出発点として、お求めやすいルールブックをご提供する
■カバーが赤くて風合いが良い

といったところが挙げられると思います。
トラブルシューターズの全部ではなくプレイヤーに必要な部分を抜粋・再構成していますので、
「GMはやらないけどプレイヤーとして遊ぶ機会ができた」「興味はあるけどトラブルシューターズはハードル高いので、まずは雰囲気を知りたい」と言う方にお勧めです。
3行目で唐突にバカっぽくなっていますが(笑)、今回またしても私吉田はあまりタッチしておらず、話だけ聞いていたら完成しておりましたので、
自分の第一印象はこんな感じでした。手前味噌ですがなかなかいいアイテムだな~と思っております。

実際、遊ぶ人は全員あの黒い6000円のヤツを買ってください、という話は、(勿論買っていただければ有難いんですが)
自分が過去TRPGを遊んでいたシチュエーションに当てはめて想像しても、ちょっと難しいだろうなあ、と感じておりました。
その点今回のリトル・レッド・ブックは、価格的にもサイズ的にも、「1人1冊」も有りかも、と感じさせてくれます。
あまり高額の出費がためらわれるという方も「1200円なら…」という向きは多いでしょう…、し、
それ以上に自分が面倒を見る人数分買って渡すGMが発生する気もします(笑)。買わせるなり買って配るなり、どうぞご随意に!


現状のニューゲームズオーダーを売り上げの側から見ると、枯山水(ボードゲーム)、コヨーテ(カードゲーム)、パラノイア・トラブルシューターズ(書籍)、
という3つが際立った存在感を持っています。トラブルシューターズは3刷の完売(つまり計7000冊の販売)も見えてきている状況。
そこに持ってきての今回のリトル・レッド・ブックの発売は、それ自体の売り上げへの期待があるのも勿論ですが、
パラノイアを遊んでいる、あるいはこれから遊ぶ皆様に色々とメリットをもたらせるものではないかな、と期待しております。
楽しみな未知数と言う感じ。よろしければ皆様、チェックしていただければ幸いです。

ごめんなさい、古代ローマとジュリエット、7月に延びております。

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  • 2016/06/26 08:44 午後
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西山がぎりぎりまで調整してはいたのですが、6月中を目指していた「古代ローマの新しいゲーム」と「ジュリエットと怪物」の再販が、
7月にずれ込んでしまう形となりました。無念。
一因としては、春ゲームマーケットが終わってからもゲーム製造の依頼が後を絶たないという、例年とは異なる状況になっていたことがある模様。
刻一刻と、変化してきておりますねえ。

2点の再販売ができなかったことを含め6月はなかなか難しい月だったですが、7月からは社内的に色々新体制ということになっており、
心機一転やってきたいと考えております。
思わず足踏みをしているような心持ちになってしまいますが、数え上げると色々やっている。
リリースを控えているゲームもある。発表しているものも、これから発表するものも、…着手しなければいけないものも(笑)。

あと、東京ドイツゲーム賞の二次審査が始まっています。いきなり最終へ通過する水準のゲームも。有難い。

枯山水英語版のAmazon.co.jpでの販売開始につきまして。

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  • 2016/06/16 07:04 午後
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https://www.amazon.co.jp/Stone-Garden...entries*=0

本日より、Amazon.co.jpにてStone Garden English version、つまり枯山水英語版が購入可能となりました。
国内各販売店様への出荷は、そのニーズの有無もさることながら、日本語版とパッケージがほとんど同じことからの混乱の懸念もあり、実施するか検討中です。
(実施する場合でもシュリンクにステッカーを貼る等して混乱を防ぐ対応が必要と考えております)

枯山水英語版の日本Amazonでの取り扱いについては、結構前から検討していました。
英語版の製造は、現在販売している枯山水日本語版(というと奇妙ですが)と同時に終えましたので、1月のことでした。
2月から調整していたのですが、日本Amazonの新規の取扱い形態への対応もあり非常に時間を要した結果、本日よりの販売開始となりました。
まずは購入いただけるようになって、よかったです。一つ肩の荷が下りました。


ちなみにニューゲームズオーダーは、パラノイアRPGをはじめ書籍についてはAmazonに直接出荷しているのですが、
ボードゲームについては今まで、Amazonでの直接取り扱いを選択してこなかった経緯がございます。
その理由は…内向きビジネス向きの話になるので、取り立てて詳しく述べる必要は無いかもしれませんが、
簡単に言えば国内ボードゲーム販売における「バランス」について考えた結果取った(少なくとも2014年ごろまでは適切と思われた)距離です。
国内でのボードゲームの広がりの礎は各地の専門店の皆様のご尽力にあり、実店舗での販売と、それを補う形での通販がある。

しかしながら2016年現在、その従来の見方を続けるのは難しい気もしています。
ニューゲームズオーダーが日々出荷するボードゲームの量はお陰様で大きく増え、率直に申し上げて、出荷した先でどのように販売されているのか、
結果どれだけが最後にお店でお客様のお手元に渡るのか、最後にネットを経由して配送されるのかは、把握しきれなくなっています。
測られてはいないわけですが、全体でみて店頭と通販の販売数の比というのは、通販の方が上回っているのではないかな…、
という印象を持っています。
(それももしかすると、随分前から逆転していたのではないかと思っていますし、またその割合も日を追ってネットが重くなっているのではないかとも感じています)

そのことについて自分は良いとも悪いとも、嬉しいとも遺憾だとも思っておらず、(あくまで印象ではあるわけですが)、
商業の移り変わりとして、日々観測しています。
ただ、B2FGames含め実店舗というのは、マイナーだったボードゲームというジャンルにとっての「必需品」から、
「贅沢品」に変わったのかな、という印象は随分前から持っています。
担っていた事柄の多くを(勿論全てを、では無いのですが)インターネットが補うようになった。この5年ばかりの間でも、です。
多くのことを担うことで細々とできた店が、新たに何を担って続けていくのか、いけるのか、いくべきなのかということを考えています。
言い様によってはニューゲームズオーダーはB2Fが代わりに担った新たなこと、です。

とまあ、ちょっと今まで言及しなかったことをこの機会に書きましたが、前述のことと今回の枯山水英語版のAmazon取扱いのことは、
直接は関係ございません。国内での私どもの流通の仕方、専門店の皆様との連携に依然不都合は生じていないものと認識しています。
これは国内でのボードゲームの販売が全体的に上昇しているからこそ…、と言えるかもしれませんが、
自分たちとしては、今までのやり方をできる限り継続していければ…と思っています。
ですので現状、Amazonでのボードゲームの直接取り扱いは、枯山水英語版のみです。

本件について、Amazonで…と自分が考えましたのは、私たち日本のパブリッシャーが自前で英語版を作った場合、
比較的海外の方にご購入いただき易い、(特にお客様と私ども双方の手間の面で)ローコストでそれ以上のリターンが見込める形は…、という思考の結論です。
販売数だけのことを言えばAmazon.com(つまりアメリカAmazon)で、ということになるのですが、
そうすると自分たちは適宜アメリカのAmazon倉庫に納入しなければならなくなり、手間が大きい。
特にアナログゲーマーの方は、日本の方でも米独Amazonから買い物している方も数多くお見受けしますから、
ここは海外の愛好者の皆様に少しご不便乗り越えていただいて、日本のAmazonから枯山水英語版等を買っていただくようにすれば、
私どもは実質アディショナルな仕事無く、枯山水の英語版を売っていけるのではないかな…と考えました。

実際どうなるかは、現時点ではわかってないんですが(笑)。実験です。正直売れないかもしれませんし、その時にはまた考えます。
ただ私どもは、基本近くの(つまりまずは国内の)皆様に喜んでいただけるものを作ってお届けする、というのを仕事の基礎にしていますから、
近くをうっちゃって遠くに狙いを定めるような選択は、おそらくしません(まずそう乗り気でないのですがあまり得でもない気もします)。
ただ構えの変更を最小限に留めつつ、より遠くにお届けできるようになれば、それは素晴らしいことだと思いますので、ちょっとやってみたいと思います。

…勿論予想より遥かにたくさん売れてくれても構わないんですけど(笑)。
実は日本語版の枯山水、1月にあんなに作ったのにお陰様で2~3か月のうちに品薄となる見通しが出ております。
英語版がたくさん売れたら次回一緒に生産できるな~という皮算用。
ということで普段はあまりお願いしていませんが、先ほどニューゲームズオーダーのTwitterでしてました英語のツイート、
お邪魔でなければリツイートしておいたりしていただけると嬉しく思います~。

大事な6月、そろそろ中日。

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  • 2016/06/14 05:14 午後
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西山が(外注でセットアップをお願いしていた)ビッグチーズの完成品を台車で持ってさっき帰ってきたのを見て、
「ああ、2013年のデカい宿題が終わったんだなあ」とちょっと感慨。今さらながら、ビッグチーズ日本語版初版の生産完了。
ビッグチーズは、当時の自分たちとしてはたくさん売れたけれど、チーズ型の缶を作るのは勿論たいへんで、かなり背伸びして作った製品でした。
あの頃は一時に一つずつ自社製品を作るのが精一杯で、一つ作り終えたらまた一つ、という感じで作っていましたねえ。
商業と呼べる効率には届かないスピードだったけど、あの頃心に浮かべていたことは色々と大事だったなと、改めて思います。
3000個作った組上げ前の缶を中身のカードや駒とは別に保管して、売れる度に自分たちで組上げシュリンクしてシールを貼って、
とやっていたんですが、この1~2年くらいで他の業者さんに組上げをお願いするようになりました。
自分たちで何もかもやることにも様々なメリットがありますが、敢えて外にお願いするパートを作って広げていくことにも、
またメリットがあります。

あれだけあった組上げ前のチーズ缶が今日やっと無くなった。2013年の春ゲームマーケットで発売したから、ちょうど3年くらい。
あの頃「この缶が無くなる日は、来るのかなあ」とぼんやり思っていたので、やはりちょっと感慨ありです。

積み残しながら進んできた課題を、一つずつ解消しながら進んでます。これが地味でシンドイ(笑)。
シンドイだけならまだ良くて、現実は「そういう課題は置き去りでほっぽらないと、もう次には進めないよ」という数字が、目の前には見えてもいる。
でも「後で何とかする」という空手形をいくつも切って、言ったら騙し騙し進んできたので、不渡りにならなかったことを良しとして、
辻褄を合わせていくということで、やっている。シンドイですけど(笑)。

今、ちょっと長く品切れてしまっている「古代ローマの新しいゲーム」の3刷の生産を、急ピッチで進めています。
6月再出荷目標。
それから、これはカタログで「5月再販予定」と書いたものの微妙にかなわなかった「ジュリエットと怪物」。
タチキタで小規模にやっていてちょっと人気だったものですが、これもNGO版として6月末になんとか出荷…と思ってます。
バルバロッサ2刷は海外で生産中。おそらく8月になります。以前の製造時はホント滅茶苦茶円高だったので3000円にできましたが、
残念ながら次は価格を上げざるを得なさそうです。

さんざんお待たせした(僕らも待っていた)スルー・ジ・エイジズは、昨日チェコゲームズエディションの倉庫から輸送業者にピックアップしてもらいました。
遠い船旅なので7月はちょっと間に合わなそうなのですが、8月には発売できる見込みです。
フードチェーンマグネイトも進行中で、こちらはオランダで(原語版と同じ工場で)作ってもらっている駒のスケジュール次第なのですが、
8月中にお届けしたい気持ちでやっています。
スルー・ジ・エイジズとフードチェーンマグネイトを夏に出す会社は、重ゲー志向過ぎるパブリッシャーな気がしますが、流れでそうなっちゃいますねえ。
ミドルレンジで言うと、秋ゲームマーケットに、今着手したもの、間に合えばいいな~あ。
ホントは今月中にあと2つ自分のパートをやることにしていたんですが、資金繰りが悟空の輪っかのごとく締め付けてきてなかなか考えにくい。
「早く進めないと、今年中に出ないよ!」という現実と「そんな早く作ると、制作費払いきれないよ!」という現実。
ボードゲームは以前より遥かにたくさん売れるようになりましたが、それでもまだまだ痒い所に手が届きませんなあ(笑)。
まあ、また、やれる限りをやりましょーう。

新製品のミーティング30分前に。

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  • 2016/06/10 01:33 午後
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Blogを更新してみーる。今日は暑いっすね!梅雨とはなんだったのかという感じ。水不足たいへんだ。

NGOの資金繰りバトルも(相変わらずたいへんではありますが)底の状況は何とか脱し、新製品を作り始めております。
本当に、お金が無いとボードゲームは作れません(笑)。お金稼ぐ為に(も)やっているはずなんですけども~ね~。

ここの所書いていますが、これだけボードゲーム、とりわけ日本語版のアイテムがあふれている状況で、そこにさらに拍車をかけていく動き、
いかがなもんでしょう、という視点は勿論持ちながらのことですが、その視点は今逆に、「次作るゲーム、絶対あったほうがいいだろう」
という確信をもたらしてくれてます。こんな状況だからこそ、要る物を作るのよ。

あともう一つ、「どうしたらより売れるのか」という検討に一区切り付けたので、今回あんまりそういう所に使命感を持っていません。
ある意味自分たちが思う良い物作るのと売れるのは(色々頑張ってみましたが改めて)直結しないので、
というか売れるという要素に優先順位与えすぎるとパターン化して色々詰まらないので、優先順位を下げていきます。
結果出てくるものは従来の作りを大方踏襲していることになると思いますが、意識は結構別の方向に行っている。
より売れるのをメリットと考えるのは常識的な感覚ですが、より自由に作って同じくらい売れるのも改善かな~と思っています。

そんなこと言ってて売れなかったらどうしよう(笑)。ま、今作ってるのでるのは多分秋ですから、忘れたころにまたお話します。


欲張りなので、もう一突破二突破。

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  • 2016/06/05 11:59 午後
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これは2015年からNGO社内で継続的に話し合われていることですが、国内でのボードゲームの広がり方、とともに、
売れ方が確実に変わってきている、ということをとみに感じます。本当に具体的なことはとりあえず控えるわけですが、
「どういう物が」「どこで」「どれくらい」売れるか、というのが、ホント月単位で変わります。
広がっていく中ではこういう目まぐるしい変化があるんだな、と思いつつ観測し続けてきたわけですが、ここに来て、
1つその売れ方に方向性が明確に現れてきているように見受けています。
商売人として、でもプレイヤーでもある者として、どういう風に対応していくか。それが問題。

ボードゲームがより広く普及するということについて、どう思いますか?と問われれば、界隈の大半の方が、それは良いことですよね、
というお答えをされると思います。ただ実際は、その変化がもたらすものは望ましいことばかりではないんだよなあ、当然。
それはあっけらかんと「改善」と呼べるものではなくて、あくまで「変化」だと。ニュートラルなもの。
雑な問いになりますが、ボードゲームって良いものですか?ということについても、自分は「勿論良いものですよ!」とは答え難いです。
道具だからね。扱い次第で。良いものになったらいいよなあ、と思ったからこそ、ハナ切ってやってきましたが。

自分の目の届く範囲にあるボードゲームは、そりゃあ良いものにしてやるさ、自分の目が黒い内は、と思ってやってきましたが、
遠くまで広がったら、その先でどうなるのかは、わからんなあと。その先々の皆様に期待申し上げるより他無いのですが、
多くの方が直視したくないだろう部分で、なかなか厄介なもんですからなあ。どうだろうどうだろう。なかなか難しいんじゃないか。
こういう話題は大体「まあ自分ができる範囲で最善を尽くすだけです」と締めざるを得ないのですが、それが思考停止じゃないかなあ、
もう一段階、突破口は無いのかい、という考えが絶えません。その突破が無いと、ボードゲームの価値はこのくらいで終わりじゃないかな~あと。
「それはしょうがないんじゃないの、動かせないんじゃないの」という所が、ホントは一番動かしたい所ですから~。
妙案は無いんですが、私ホントは諦めきれてないです(笑)。
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