2021/09/21 11:46 午後

3月2日、新会社設立します。New Games Order。

  • 2009/03/01 11:59 午後
  • 投稿者:
さて、春からの新事業の発表の件を。新しく会社を作ります。
合同会社ニューゲームズオーダー。New Games Order。略称NGO。
何をやるかと言うと、…ボードゲームの問屋です。
唐突に言ってるようですが、結構前から構想はありましたし、
店舗においでの皆さんにもちょっと前からアナウンスはしてました。
詳細はこれから、というところもあるんですが、設立に至った大枠をご説明しておきます。

1.食い合いって程でもないですが、より前向きな形が可能とは思う。
2.「食い合い」の遠因。15%の壁。
3.打開案としてのNGO。B2Fと分ける理由。
4.身の丈ながら、効果的かもしれない付加価値の創出。
5.現状の市場を維持しながら、漸進的改善。

では全文表示でどうぞー。 1.
↓Table Games in the Worldの記事「食い荒らしではなく食い合い」
http://www.tgiw.info/2009/02/post_638.html

ええ、この記事に関しては大抵のゲーム屋ならどちらかというと異論があるかとは思います。
人気のゲームだからこそ各店舗が入荷するわけですし、
発注者は皆それは折りこんで発注数を決めてますので、その後売れたか売れなかったか、
というのは営業努力とか商才の範囲の話だと思います。
あとユーザーの方々のゲーム屋の営業状態の観測は、結構的外れな事も多いようです。
売切れ続けるゲームと何故か売れ残るゲームの差が大きく付く理由はむしろ、
ユーザー側が「売り切れそうな/既に売り切れた」ゲームを求めるという消費傾向、
ネットの評判、ともすれば風評の影響が極端に増大しているという状況にあると思います。

が、この記事で言われている通り、搬送や翻訳のコストに関しては、
当事者としても、現状に大いに疑問を感じるのは確かです。
あと+αで国内に利益もありますし。そこで今回問屋という形に踏み切る事になりました。
ホントかよ、と自分らで思ってるところですけど(笑)。

2.
そもそも何故、ともすれば「食い合い」と見えるような状況が頻発するか、という事に関して、
2年半ほど観測・参加した結果の持論が以下です。
問題は大きく2つ。「国内外の原価ギャップ」「国内流通量」の2つです。

まず原価に関して。アメリカ・ヨーロッパにおける小売店の原価というのは概ね、
「50%」という所で固定されています。最近は不況の為か数%上回る場合もありますが、
5割はコンセンサスが有ると言って差し支えない数字です。
小売店は仕入先から、希望小売価格の半値を支払って商品を仕入れています。

一方問屋は、メーカーから40%で商品を仕入れています。問屋は40で買って50で売る。
差額1割強位の商売です。それを分量でカバー、という商業形態。

小売店に最大50%の利益が用意されているのは、最終的に売れるのかどうか、
というダイレクトなリスクを引き受けるからだといえます。
また、50%から始まる価格競争というのは、建設的な商業的競争の範囲でしょう。

さて翻って、国内ボードゲームの小売店に対する原価なんですが「65~70%」です。
平均して15%高。利益ベースで言うと、海外の6~7割。
…え~、ご理解早い方であれば、もう「食い合い」の正体が明らかかと思います。
多少の競合があっても、数量を決めて独自に輸入し、自分で和訳を付け、
その原価や手間に見合った売価を設定できるゲームを売るほうが、商売としては格段に前向きですし、
利益が見込めるわけです。国内流通している物を大量に売る、という手法もあるかとは思いますが、
そのように出来る店が限られもするでしょうし、誰もに求められる態度でもないでしょう。
そこには流通量の問題もあります。「大量に売る」ということが実行出来る市場規模、
あるいは入荷量自体、がそこにあるかというと、店舗にとっては間違いなく懸念があります。

3.
しかし、2のような「食い合い」の状況においては、競合のリスクを除いても、
大きく言って3つのロスが小売店に生じていることは事実です。
「和訳の重複」「小口の輸送」「小売店価格での仕入」です。
和訳を統一する事や、全店舗分の輸送を一元化する事によるコスト低下も重要ですが、
それ以前に、国内問屋があれば生まれる10%が国外に出て行っていることになります。
この3つのロスに切り込む事が出来れば、New Games Orderの存在意義があるのではないかと、
そう考えております。

そしてその上での最重要事項。
New Games Orderは、小売店への卸原価を海外水準に近づける事を目標にします。
まあ、かなりのリスキームーブなんで、段階的にですし、原価設定の適用条件も色々ですが。
市場を発展させる力のある各店舗にとって、「海外へ頼むよりNGOに頼む方が便利だし得」
という状況が生み出せてこそ、立つ目もあるかと。
その海外水準に近づけばこそ、小売店が栄えて、健全な競争が生まれて、
業界の発展とユーザーの方の選択肢、利益が生じるんじゃないですか、
って何か話を馬鹿でかく膨らませちゃいましたけど思わず。

もう一つ大事なこととして、B2FGamesがこの業務を行うのではなく、NGOを立てる理由。
それは、「問屋がユーザに直売しない」という方向で行きたいからです。
最近はどんな業種でも問屋も直売り上等という感じですが、
それはともすれば、自らの商品の力を細らせる態度ではないのか、と改めて思います。
B2F同様、そこは頑固に。小売店の人にとって魅力的な商材、というものを維持する、
所は譲らないで行きたいと思います。
B2FもNGOから入荷する際は利益を乗っけて仕入れます。
まあ、B2F新店舗の2階がNGOになるんで、送料とか時間のロスが無くて良いくらいですか。
それより合計25万円の家賃どうすんの、ていう話です(笑)。

4.
さて、問屋としてやる、のは良いとして、どのようにやっていくのか。
まずラインナップですが、規模の上でも無理がありますので、
商品数は少ない所からスタートすることになります。
その分自分たちが強く必要を感じるラインナップにしたいですが。
まあ1つのゲームを3桁頼むんだから、それ位はお許しを。

ただ商品数が少ない一方、ささやかな付加価値の創出も予定してます。
日本語ルールなんですが、英語ルールやドイツ語ルール同様の印刷物で日本語を作ろう、
と言う話になってます。箱もカードテキストも、とは行きませんが、プチ日本語版、
という感じですか。
その分コンポーネントは言語依存が無い、もしくは少ないゲームが取り扱いの中心になります。
いやーDTPにどの位の作業量があるのか、今から一同戦々恐々ですが(笑)。
まあ、頑張るしかないわ。

5.
で、最後にですが、今の各店舗のバランスのようなものは、出来る限り尊重していきたい、
という気持ちがあります。
各店舗にはそれぞれ色がありますが、New Games Orderにとって小売店の方々は
大切な取引先ということになりますし、それこそボードゲームに例えれば、
現状ある店舗というのはみんな日本ボードゲーム界というボード上にあるリソース、
という事なんだと思います。皆栄えりゃ言うこと無い。
そういう方向に持って行きたいんで、各店舗の独自性や売り、
というようなものを脅かすという事に関しては、慎重に考えて参りたいところです。
思うんですけど、どの店舗も新作の入荷とかが同じ日になって、値段も同じ、
なんて滅茶苦茶楽しくないと思います。
どこに何が入荷した、とか、人気ゲーム買えたとか買えなかったとか、
あっちのほうが300円安いとか、何だかんだと言ってユーザーの方々は楽しみでやってるんだろう、
と理解してます。なんでそういうところの邪魔をする気はありません(笑)。


最後の最後に3点。
・今回の件、ゲームストアバネストの中野さんに相談差し上げた所、快く御協力いただけることになりました。ありがとうございます。全力で頑張りますんで、今後ともよろしくお願いします。その他の店舗の皆さんにも、態勢整い次第ご挨拶差し上げますので、よろしくお願いします。
・ちなみにですが、NGOは構成員4人です。社長もオーナーもDTP担当も別の人です。僕は4番目です。黒幕じゃねえか、っていう話は相変わらずあるんですが。
・ドミニオンはB2Fが正式に取引しているRio Grandeのゲームであって、Hans im Gluckのはそのドイツ語版です(笑)。以外と前向きに何かを考えてますしドミニオンは確か65個しか売ってません。そんなわけですので皆様、よろしければNew Games OrderとB2FGames、ご声援、ご助力いただければ幸いです。皆様よろしくお願いいたします~。

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