2021/09/21 11:51 午後

「古代ローマの新しいゲーム」日本語版、11/18のゲームマーケットで先行販売致します。その2

  • 2012/11/10 11:59 午後
  • 投稿者:
さて土曜日営業、楽しくディストピアンが遊ばれていたりリージョンのミニチュアで盛り上がってたり、
新たにホーズを始められる方とお話いたしたり、というような土曜日。
一方ボード卓の方では
「古代ローマの新しいゲームの収録ゲームを片っ端から遊んで内容とタイトルを一致させるスタッフに付き合うゲーム会」が行われてました。
自分はほとんど未参加、当日の試遊卓の説明は他の人達に任せることしましょう(笑)。


↑さてこれはどのゲームでしょうか?

自分がたまたま1個だけ遊んだ「帝国」はルール聞いて思い出しました。これも面白かったですなと。
でも最高なのはやっぱり「大競技場」かな~。と言うと割合普通の好みですが。
古代ローマの新しいゲーム、改めて見て、「ボードゲーム基礎」の教科書だなあという印象が強まりました。
それから今日「古代ローマの新しいゲームはもう売っていますか?」という、
B2Fのいつものお客様方が結構いらっしゃいました。
(B2Fのお客様はゲームマーケット自体関わりない方々のほうが多いわけでして)
非常に有難い上に「そこにあるし御愛顧いただいてる方々なんだからお売りしてしまいたいなあ」
と思いはしましたが、そこは一応、ゲームマーケット当日及び本入荷までお待ちいただくということで。
御理解いただきありがとーございます。

さてー、さっさと昨日の続きのお話。昔話を書いて、
それが終わったら今回の商品の作りの話や当日の販売周りの話をして締めるとしましょう。
私定番の「すぐ切り上げるサギ」みたいな予感もしますが、なるべく早めに書き終えます。

ということで、読みたい方だけ全文表示で続きです。↓
えーとどこからでしたか。
「KniziaにNeue Spiel im Alten Romの日本語版作らないかって誘われてるんだよね」
と沢田くんからサークルメンバーに告げられた、という辺りでしたか。
今日聞いた限りだと、あれはどうやら2000年過ぎた辺りだったらしいです。
本気で意味がわからなかったので沢田くんを色々質問攻めにした結果、徐々に基礎情報を理解し、
納得はするに至りました。つまり、

●Neue Spiele im Alten Romというのは、オーストリアのPiatnik社が1994年に発売したKniziaの作品集である
●古代ローマのストーリーになぞらえた14個のゲーム(!)が収録されている
●これらのゲームには、後年Kniziaが発表した数々の名作、傑作の基本アイディアがふんだんに含まれており、ボードゲームのルール発展や歴史を語る上では不可欠と言って過言ではない
●2000年時点で既に入手難~絶版。中古市場で高騰している
●しかし内容物はごく基礎的な駒、マーカー、カードが中心である為、ルールさえあれば実は自作コンポーネントで遊べるゲームが大半
●ただしこのゲームに同梱されているルール書籍は120ページを超える大作
●ドイツ語版や英語版があるが、このゲームの価値、魅力を十分に伝えるには日本語版書籍が必須

なるほど、それで日本語書籍を作りませんかと。しかし結局私の一番の疑問は、
「どういう因果でヤパンの一大学生であるあなたに巨匠クニツィアからそんな案件来るんですか」
という所に集約したのですが。これはどうやら沢田くんが当時インターネット上で行っていた
「ルール和訳の網」(ボードゲーム和訳互助サイト的な物です)の活動周りで、
和訳許可の連絡をきっかけにクニツィアさんから認識されたというのが大きなきっかけだった模様でした。

※ちなみにこちらの「ルール和訳の網」についてはTable Games in the World
http://www.tgiw.info/gamedata/translation.html
に移管させていただき、今なお御継続いただいている状態です。
長きに渡りお手間をお取りいただいている小野様には、沢田に代わり改めて御礼申し上げます。

ともあれ事情は一応理解したのですが、流石にそれは大仕事だぞ、と一同身構えました。
が、同時に非常にスリリングかつ最高に面白い話でもあったので、自分としては
「それは是非やったらいいじゃないの!」と強く押しました。
と言っても120ページのルールブック翻訳、古代ローマのストーリーパート有り、
英語版あるとは言え原文ドイツ語、というのは流石の沢田くんと言えど荒行過ぎる仕事なので、
一同力を合わせなければ、という話で、自分達としては過去に例の無い一大事業が始まりました。

と、言っても自分は実は和訳作業には参加しておりません。
当時の自分はボードゲームの役に立つかなと思って多少大学でドイツ語をかじった関係上、
メンバーの中では比較的仕事が回ってきそうな立場になっていたのですが、
他のメンバーが大学院進学を念頭においているのに対して自分だけ就職するつもりでいたので、
普通に就職活動が必要な立場になったからです。まあ自分がいなくても他にも頭数はいるし、
実の所、このこだわりも強ければ我も強いトンチキ集団の作業に参加する事に対し、
非常に嫌な予感に襲われたというのもありました(笑)。
10年以上の時を経た今なお、「ぼくパスね!」と叫んだ自分のあの時の判断は完全に正しかった、
と確信しています(笑)。
それから1年以上に渡り、就活の合間に会う彼らはひたすらに「古代ローマの新しいゲーム」
の和訳書籍作りに打ち込み続けていました。それこそ「この人達永久にやる気かな…」
という位ずーっと、ずーーーーーーーーっとやってました。
やっている内に自分たちへの要求が高くなってきて(まったく自分の予想通りだったんですが)、
ますます「これ完成するのかなあ…」と思いながら、ただただ自分は横で観測していました。
当時の彼らを指して私は「フルヘッヘンド的な人達」とか言って冗談にしてましたが(笑)。
「解体新書でも翻訳してるのか」位の熱量には傍から見ているとたいへんおかしみがあって、
当事者の人達も「我ながら呆れる」という感じで苦笑いしてました。

そして、彼らが自分に「できたよー」と言った2002年冬、
自分は既にイエローサブマリンに就職して、新入社員として働いていました。
就職活動をしながら「ゲームの仕事に向かう自分」と「向かわない自分」の事をずっと考えていて、
一般的な堅い職に就くのが常道じゃないのか、いややっぱり思い描いた方向に進みたい、
しかし将来どうなるんだそれで、生きていけるのか、と、
きわめて普通の大学生として悩んでいた自分にとって、
「イエローサブマリンで働きつつ修行を積む」という選択肢は非常に有難くかつ魅力的でした。
何より古代ローマの翻訳をしている他のメンバーを見ながら、「自分がこの集団の力になるには」
という事を一番大事にしたいと。
「こういう風にやっていこうよ」と中学高校の頃に仲間に公言した事を、本当にやってやりたいと。
調子の良い軽口は色々言いますが、自分は噓を付いたつもりはない。
そういう意地を見せたいなあ、という自分の気持ちが、将来への不安に結局勝った形でした。

「できたよー」「え、ホントにできたの?永遠にできないと思ってたわー」とか言いながら、
その原稿の上がりの一部を見せてもらって、心底「スゲエなこいつら」と思いました。
こりゃ皆驚くわと。たまげるわと。
実作業に関わった3人は一様に「もう見たくない!」と叫んでましたが。

「で、何冊刷るのよ!」と既に商売人のはしくれになっていた自分は、こりゃたくさん売れるぞー!
とテンション上がりつつ聞きました。すると沢田くんは「100冊刷るよ」とのお答え。
「ええっ、100冊なんかで済むわけないでしょ(笑)!最低でも300冊刷れ!」と思わず私は叫びました。

沢田「まさか!日本国内のボードゲーマーなんてここらへんにいる2~30人くらいじゃん」
吉田「言いすぎだよ、気持ちはわかるけど!そうだ、ちなみに値段は!?」
沢田「1500えん」
吉田「馬鹿!頼む、だまされたと思って300冊刷れ!」
沢田「え~売れないよお~」

1年の経験でも既に、自分は随分とアナログゲーム商業の相場観が身に付いていて、
沢田くんとは完全に感覚がかけ離れていました。
こればかりは100%自分の感覚に自信があったので散々に拝み倒し、
何とか中間の200冊を刷ることを(それでも渋々)沢田くんに了承させました。
(まあ2002年時点の「2~30人感覚」というのは当時を御存知の方々なら頷いちゃうかもしれません)

「で、何かしら販売の計画は立ててるの?」と自分が聞くと「ゲームマーケットで売ります」と沢田くん。
「ゲームマーケット?何それ?」またしても沢田くんからの初耳ワード。

…という所で、区切りが良いので続きます。まだ2002年の終わり頃じゃないか、いつ終わるのコレ!
と思った方、御安心下さい。2006年の10月からB2Fゲームズがスタートするので、
それ以降はこのBlogを最初から読んでいくと一部始終書いてあります(笑)!
というのは冗談としても、次あたり昔話は終わるんじゃないかな~。まちょと覚悟はしておけ、
ということで日曜日。皆様御来店お待ちしておりますー。

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  • お~わだ
  • 投稿者: ゲストユーザー on 2012/11/11 01:54 午後
リージョンって、Dystopian Legionsのことではないですよね?
(12/7発売と聞いてます)
  • 吉田
  • 投稿者: Yoshida on 2012/11/11 02:02 午後
いえ、そのDystopian Legionsです(笑)。
メーカーの方からは既に送られていますし、特に発売日の指定は無いようです。
よろしければ店頭にてご覧ください。